国土交通省の2025年度2回目の「防災・減災対策等強化事業推進費」配分で、近畿地方整備局管内の3件が対象となった。国費として合計約6億円を配分する。洪水・浸水対策として、近畿地方整備局が事業主体となる大和川の流域治水整備事業に3億9000万円、兵庫県が事業主体となる武庫川の防災・安全交付金事業に2億円(全体事業費4億円)、がけ崩れ・法面崩壊等対策として兵庫県の主要地方道養父宍粟線道路更新防災等対策事業に1850万円(全体事業費3700万円)を充てる。
大和川では、「大和川水系河川整備計画」に基づき、洪水氾濫などの対策として河道掘削工などを行っており、関係者との合意形成が図られたことを受け、推進費を活用して河道掘削工を実施する。工事場所は奈良県三郷町立野地先〜王寺町元町地先の延長約600b。河道掘削のボリュームは6万立方b。
武庫川では、「武庫川水系河川整備計画」に基づき、洪水氾濫などの対策として河道掘削工などの事業を実施中。本年度に入り既設護岸の変状が確認されたため、推進費を活用して低水護岸を実施する。工事場所は兵庫県西宮市戸崎町地先。国道2号とJR東海道本線の間に位置する延長約200b区間が対象。低水護岸では、追加対策として既設護岸材料に新材料を活用する他、護岸や基礎部を補強する。
養父宍粟線では、4月5日に発生した降雪の浸透水の影響による法面崩壊で法面浸食が進行、再度通行止めが発生する恐れがあることから、推進費を活用して緊急的に法枠工などを実施する。法枠工の面積は約400平方b。鉄筋挿入工88本を行う。工事場所は養父市大屋町明延地先。
提供:建通新聞社