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建設経済新聞社
2025/10/01

【京都】舞鶴市 漁師町・吉原地区を伝建地区に 都市計画決定に向け手続き 国の「重伝建」選定めざす

 舞鶴市は、漁師町の吉原地区について、伝統的建造物群保存地区(伝建地区)の都市計画決定に向けた手続きを進める。
 吉原地区は、江戸時代に田辺城下に成立した猟師町がその前身で、現在地への移転後も漁業を中心として営まれてきた歴史と特有な景観を留める全国的に極めて貴重な存在。間口の狭い敷地に建てられた家屋が並ぶ街路、漁業を営む上で重要な要素である地区を東西に分ける入江、その入江の左右に面して設けられ、現在でも残る舟屋と舟屋を改造した建物群、これらは吉原の歴史的価値を形成する重要な要素であることから、このような舞鶴市を特徴づける歴史的な価値の高い町並みを市民共有の財産として後世に守り伝えるため、保存すべき区域を都市計画に定める手続きを進める。
 対象地区は伊佐津川沿いの約8・9f(大和橋東詰付近から概ね北側)。
 吉原地区を巡っては、平成29年・30年に京都女子大学により景観調査を実施、令和2・3年には舞鶴市・京都女子大が共同で伝統的建造物群の景観調査を実施した。
 これらの調査により、「江戸時代後期に地区内の敷地割がなされ、間口が狭く奥行きが細長いという特徴的な建築様式が今日まで残っている」「江戸時代から残る地区全域に広がる漁師町としての景観は大変貴重」「重要伝統的建造物群保存地区に値し、歴史的景観として特に価値が高いと判断される」ことなどが明らかになり、文化庁からも評価を受けた。
 これらを踏まえ、6月議会に舞鶴市伝統的建造物群保存地区保存条例の制定案を提出し、6月30日に可決した。
 同条例は、文化財保護法に基づき、伝統的建造物群保存地区を定めるにあたり必要な条例で、伝統的建造物群保存地区保存審議会の設置や当該地区の保存のため必要な現状変更の規制などを定める内容。
 同条例の可決後、伝統的建造物群保存地区保存審議会を設置し諮問。7月に審議会で議論し、審議会は7月25日に吉原地区が伝統的建造物群保存地区にふさわしいとする答申を行った。
 吉原伝統的建造物群保存活用計画策定、建築基準法緩和条例の制定などの手続きを経て、国の文化審議会への諮問・答申、重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の選定を目指す。
 重伝建地区の選定により、景観の保全や防火施設の整備に支援が受けられる一方、修景基準に基づき景観を周囲と調和させる規制がかかる。
 府内の重伝建地区は、北中部エリアでは、伊根町の伊根浦地区(漁村)、与謝野町の加悦地区(製織町)、南丹市の美山町北地区(山村集落)が登録されている。