県北部流域下水道事務所は、彦根市須越町の東北部処理区「宇曽川中継ポンプ場」について、耐震診断の結果に基づく耐震補強および耐水化を行う工事を一括で25年度12月末までに発注する計画。発注方式は事後審査型一般競争入札で、ポンプ場内施設を耐震化する耐震補強工事と要対策箇所に止水設備を設置する耐水化工事を行うため今後精査し土木・建築いずれかの発注工種とする。工期は約4ヵ月間で25年度末から26年度当初にも完了させ、宇曽川中継ポンプ場の耐震補強・耐水化整備の全体完了としたい考えだ。
「宇曽川ポンプ場」の建物は直接基礎形式でRC造地下3階から地上2階までの5階層。耐震補強・耐水化整備の対象となるのは沈砂池・ポンプ室・土木構造物などで、耐震補強整備は地下3階〜地上2階の5階層の要対策各所を対象に、耐水化整備は地上1階を対象に止水設備の設置工事を行う。
宇曽川中継ポンプ場の耐震補強設計業務は22〜23年度NJS滋賀出張所(大津市)に委託し、ポンプ場内の沈砂池・ポンプ室・土木構造物等について、施設を更新するまでの間の段階的な「耐震性能2´」の耐震性能を確保する内容で設計を行った。
同ポンプ場は00年に耐震診断を行っているが、14〜15年に改正された下水道施設耐震対策指針等の新基準に基づく再診断が必要となり、21年度NJS滋賀出張所(同)で耐震診断および耐震補強案検討業務を実施し、耐震補強整備を要するとの診断結果を得た。供用期間内に発生する確率は低いが大きな強度を持つ地震動「耐震性能2」の確保が困難であることから「耐震性能2´」の確保となった。
「宇曽川ポンプ場」(彦根市須越町)は、約1890平方bの敷地に97年に整備・供用開始した分流式中継ポンプ場。計画汚水量は毎分31・7立方bで現有ポンプ能力は毎分35立方b。
提供:滋賀産業新聞