日本工業経済新聞社(群馬)
2025/10/06
【群馬】小中一貫校の整備基本計画を策定した
千代田町は小中一貫校の整備に向けて、基本計画を策定した。千代田中学校の敷地内へ3階建て、延べ床面積1・2万u規模の新校舎を建設する計画となっており、造成工事、新校舎建設工事、既存校舎解体工事、校庭整備工事の4工事を行う。基本計画策定業務は桂設計(東京都新宿区)が担当し、9月には基本設計業務を同社へ委託。2026年度に実施設計へ移行して、26年度内に造成工事、27年度から新築工事に着手する。新校舎は29年4月の開校を目指す。
建築から40年以上が経過する千代田中学校(赤岩1920)、西小学校(赤岩1755)、東小学校(上五箇316−1)の小中学校3校を統合した、小中一貫校を建設する。基本計画をこのほど策定し、今後の整備スケジュールなど概要を示した。
同中学校校舎の北側敷地へ新校舎を建設するため、これから用地の取得を進める。取得面積は1万7844uとなる。また、学校関係の工事と合わせて新校舎と隣接地で町道の拡幅および新設工事も予定している。
新校舎は3階建て、延べ床面積1万2500u程度を想定する。校舎西側を小学校エリア、東側を中学校エリアとし、中央部には交流空間として共用エリアを設ける。具体的な構造や規模などは設計で決定する。
構想では、新しい時代の学びを実現する学校施設として、児童生徒らが主体的に学べるようラーニングコモンズを重視した学習空間を整備する意向が示されている。学校図書室を中心として、学習室やインターネットが使用できる空間を設置するよう、設計で詳細を詰めていく。
今後の事業スケジュールとしては、本年度内に基本設計、26年度内に実施設計をまとめ、同年度内に造成工事へ着手する。27年度に新築工事を進め、28年度内の完成を目指す。新校舎の建設後、29年度に既存校舎などの解体工事を予定し、校庭を整備する。なお、中学校舎と給食室やプールなどの施設は解体を予定。中学校体育館および武道場と、2小学校の各種施設は存続させる見通し。
小中一貫校への統合は竣工後40年以上が経過する校舎が多く、老朽化が著しいほか、少子化による児童生徒数の減少も進んでおり、空き教室も増え、今後も生徒数の減少が見込まれることから、時代に見合ったより良い学習環境をより提供できるように新設を計画した。中学校の総敷地面積は4万6800u程度。9月27日には住民説明会を開催して基本計画を解説している。
既存の学校施設の概要は次の通り。(@生徒数A学級数B施設規模)
◇千代田中学校=@271人A12学級(3学級および特別支援学級3学級)B普通教室棟(RC造3階建て、延べ床面積3463u)、特別教室棟(S造平屋、同389u)体育館(S造平屋、同733u)
◇西小学校=@356人A19学級(2年生3学級および1年生、3〜6年生2学級、特別支援学級6学級)B北校舎(RC造3階建て、同2779u)、南校舎(RC造3階建て、同2402u)、体育館(S造平屋、同684u)
◇東小学校=@134人A9学級(各学年1学級および特別支援学級3学級)B北校舎(RC造2階建て、同1503u)、南校舎(RC造2階建て、同1712u)、体育館(S造平屋、同649u)