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滋賀産業新聞
2025/10/10

【滋賀】守山市 笠原産業用地(西地区)の造成

 守山市土地開発公社は、新たな工業団地を官民共同で整備する笠原産業用地造成事業について、市の施工区域である西地区の造成工事を具体化させる。今年度の第4四半期(1〜3月)に制限付き一般競争入札で発注する見通しだ。概算工事費は50億円程度。
 「笠原地区産業用地造成工事(西地区)」の概要は、造成工事(A約15f)、盛土工一式、地盤改良工一式、調整池設置工3基、水路工一式他。工事場所は守山市笠原町地先。工期は約2年間を見込む。なお、事業の進捗状況等により、発注が複数になる可能性がある。
 笠原産業用地(守山市笠原町地先、荒見町地先)は、県道近江八幡守山線を挟み東西に広がる現況は農地等の区域面積約41・3f。県道草津守山線(大津湖南幹線)および県道守山栗東線(レインボーロード)に近接している地区。
 市では、笠原地区への産業導入を積極的に促進し、農業とその導入される産業との均衡ある発展を図るとともに、地区計画により無秩序な開発を抑制し、市民の雇用確保および地域経済の活性化に資する工場、研究所等の立地誘導を目指す。造成事業に取り組むにあたり、市土地開発公社が業務を担当する。
 笠原地区産業用地開発を巡っては、東地区(民間施工区域)に進出予定の鰍fSユアサ(京都市南区)が去る4月15日、EV(電気自動車)需要の鈍化や資材費の高騰等を理由に「3年を期限として(EV向けリチウムイオン電池製造工場の)建設計画を延期する」旨を市長に説明。開発中止ではなく、この3年間で開発計画を再検討するとした。
 また、西地区(市施工区域)3工区のうち、第2工区には包装容器製造の日本マタイ梶i東京都台東区)が進出する予定。第3工区は立地希望企業と協議の段階。第1工区に進出予定だった牛乳石鹸共進社梶i大阪市城東区)は、早期の工場建設を切望し、既に用地造成済みの工業団地がある岐阜県可児市への進出を決め、建築計画と造成までの進捗が合わない守山市での立地を断念した。第3工区も同様の理由で立地予定企業が進出を取りやめた経緯がある。
 既存工場の建て替えの必要性などにより企業の工場用地の需要は強く、かつ迅速な立地が求められていることから、市では、スピード感を持って西地区の造成工事を行い、進出予定企業が未定となった第1工区への当該地域に適した企業の誘致を進めるとしている。

提供:滋賀産業新聞