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日本工業経済新聞社(群馬)
2025/10/09

【群馬】奈女沢砂防堰堤で工事発注

県沼田土木事務所はみなかみ町奈女沢地先で行う砂防堰堤工事を、遅くとも年内に一般競争入札で公告する。奈女沢土石流対策事業として行うもの。1号堰堤の透過部のスリット設置工事と、管理用道路の一部を対象とした補強土壁工を施工する。工期は約9カ月を見込んでいる。設計業務は森エンジニアリング(桐生市)が担当した。
今回発注する工事では、1号堰堤のコンクリート施工が進んだため、透過部の鋼製スリット一式を施工する。鋼重は43・7tとなる。1号堰堤は、堤長48m、堤高11・5m、下幅12・8mの透過型砂防堰堤で、コンクリートボリューム1618立方mの規模で整備する。
また、管理用道路の新設のために行う補強土壁工は、延長57・8m、面積約540uの規模。アンカー式補強土壁工法(チサンウォール工法)を採用し、壁面材にヘイベックブロック609個を設置し、整備を行う。補強土壁上部が管理用道路の路面となる。
奈女沢土石流対策事業は、渓流が荒廃しており、大雨などにより土石流や流木が発生するおそれがあるため、土砂災害リスク軽減に向けて計画した。2017年度から着手しており、砂防堰堤2基を新設する。JR上越線と主要地方道沼田水上線の東側に1号堰堤を新設し、そこからさらに東側に2号堰堤を新規で整備する。
2号堰堤も1号と同様、透過型砂防堰堤で、堤長53m、堤高14・5m、下幅13・2m、コンクリートボリューム2627立方mで整備する。透過部には鋼製スリットを設置、鋼重63・7tを予定している。保全対象は人家8戸、避難所に指定されている奈女沢集会場(奈女沢146−1)、重要交通網の主要地方道沼田水上線とJR上越線となる。
事業の進捗状況は、1号堰堤のコンクリート施工と、2号堰堤までの管理用道路が一部施工済みとなっており、2号堰堤の建設地を対象とした用地買収に着手し、順次交渉を進めている段階。1号堰堤は今回の発注分で完成となる。今後は、2号堰堤の構築と、引き続き管理用道路の整備を進める方針。2号堰堤の堰堤工については、用地買収のめどがついた段階で着手する。
直近の工事としては、2号堰堤の管理用道路設置工事を発注しており、萬屋建設(沼田市)が担当し進めている。