川崎市建設緑政局は、京急川崎駅周辺のまちづくりに関連して、神奈川県道9号川崎府中線を2車線にする。現在既存擁壁の移設を行っており、工事が完了する本年度中に川崎府中線を相互通行化。2026年度に新設する擁壁の工事を発注する予定だ。
京急川崎駅周辺では、西口地区の市街地再開発事業やDeNAらが新アリーナを建設する「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」などのまちづくりに合わせて、市が都市基盤整備を行う。川崎府中線は、JR東海道線の線路と立体交差した後に上下線が分離する。京急川崎駅方面に向かう上り線(旧・都市計画道路駅前本町線)を廃止し、再開発事業と合わせて歩行者空間を整備する方針だ。
京急川崎駅周辺を走る川崎府中線は一方通行の1車線だが、元は2車線道路として整備していた。幅員に余裕があるため、JR川崎駅方面の現下り線内に上り線をまとめる形で相互通行化する。12bの幅員内で、3・75bの上下線と車道の両側に2・25bの自転車通行帯を設ける。
新設する道路擁壁は約38b。必要な車道の幅員を確保するために移設中の既存擁壁に合わせて設置する。詳細設計を日本水工コンサルタント神奈川事務所(相模原市緑区)に委託した。履行期限は26年3月31日まで。新設の擁壁のうち、約22bを自立擁壁、約10bを補強土擁壁で築造し、約6bを既存歩道と接続する張り出し歩道として整備する。
当初は全てを自立擁壁で設置する考えだったが、埋設管があったことから自立擁壁を設置するための杭を打ち込めないことが判明。一部を補強土擁壁に変更した。
25年度内に既存擁壁の移設を完了し、川崎府中線の上下線を一本化する。26年度に新たな擁壁の築造工事を発注する予定だ。
提供:建通新聞社