国土交通省がまとめた「道路メンテナンス年報」によると、2024年度末時点で、高知県の地方公共団体が管理する橋梁のうち、次回点検までに修繕が必要な早期措置段階のV判定となったのが9%、緊急措置段階のW判定が0・2%だった。1巡目の点検が完了した18年度末のV判定13%、W判定1%と比べ、V、W判定の橋梁は減少した。健全のT段階は24%、予防措置段階のU段階は66%だった。
W判定の橋梁は県内に24カ所ある。このうち、室戸市の市道湊橋線にある港橋は主桁や横桁、支承に腐食があるため、全面通行止めとしており、今後撤去する予定。
安芸市の市道奈比賀古井線にある13号橋は落橋や橋台の崩落により全面通行止めで、修繕中。7号橋、8号橋、12号橋は床版の木材に著しい腐朽や脱落があるため全面通行止めとしており、修繕を行っている。
須崎市の市道大浦6号線2号橋は、木橋の上部構造の腐朽や床版の抜け落ちなどがあるため、全面通行止めとしており、撤去を予定している。宿毛市の市道山田貝礎線にある貝礎1号橋は、主桁や床版の腐食、洗堀が見られるため、全面通行止めとし撤去中。土佐清水市の市道大津南線にある叶崎2号橋は、主桁や横桁の剥離・鉄筋露出があるため全面通行止めとしており、撤去を進めている。
馬路村の村道野口橋線にある野口橋は、全耐風索の破断によるハンガーロープのゆるみが見られるため、全面通行止めとし、今後、廃止を予定している。大豊町の町道穴内尾生線にある旧吉野川橋は、変形や欠損などが見られるため全面通行止めとしており、撤去を予定している。
津野町の町道茶屋ケ駄場線にある無名橋12は、主桁や横桁に腐食があるため通行規制を行っており、今後、撤去する予定。四万十町の町道吾川線にある大正橋は、主桁や縦桁、横桁、ボルトの腐食が見られるため全面通行止めとしており、措置は未定としている。町道津賀の鼻線津賀の川橋は、主桁や床版の腐食、橋台の洗堀があるため、全面通行止めとしている。今後、撤去する予定。
県内の地方公共団体が管理するトンネルについては、市道与市明野地線にある宿毛トンネルでうきやひび割れからの漏水があるため、全面通行止めとしており、廃止を予定している。
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建通新聞社