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滋賀産業新聞
2025/10/23

【滋賀】県南部土木 南郷桐生草津線「桐生口橋」の修繕

 滋賀県は、9月補正予算において草津市馬場町地先で計画している桐生口橋修繕事業に対し、1億円の事業費を債務負担行為で追加した。
 所管の県南部土木事務所では、実施設計・工事の発注時期の検討を進めていく模様。実施設計については、老朽化が進行していることから基本設計の見直しが必要かの判断に加え、新たに発見された部材の損傷に対し、基本設計での成果物で対応可能かを精査する。このことから、工事着手時期は実施設計の発注の有無が結論づいてからとなる模様。具体的には、来年度以降となる見通しだ。
 同事業は、14年(平成26年)に実施した同橋の法令点検で修繕が必要と診断されたことから計画。17年(平成29年)に修繕工事に着手し20年度(令和2年度)に完了させたものの、その修繕工事の中で新たに上部工の床版と鋼桁の間に隙間が生じていることなどの不具合を発見。同事務所は早急な対策が必要と判断し、過年度に概略設計に取り掛かり、具体化に向けた調整を進めている段階。
 同橋は、草津市馬場町地先を通る県道南郷桐生草津線沿いに架かっており、63年(昭和38年)に架橋された橋台2基・橋脚2基を備える橋長31b、幅員7・1bの鋼橋(3径間)。上部工形式は単純鋼H桁RC床板橋で、下部工形式は橋台が重力式橋台、橋脚は壁式橋脚となっている。直近の工事状況を見ると、20年(令和2年)に支承の取替え、塗装の塗替え工事を完了。同事業では、上部工の床版と鋼桁の間に隙間が生じていることに対する鉄筋などを増やす補強工事を実施。併せて、床版と鋼桁が一体となって働くようにずれ止め筋の補修も行っていく。
 なお、発注方式は総合評価を含む最も適した手法を模索している。工事は、総合的な判断から既存橋を通行止めとし推進していく考え。
 また、同事務所では、11年度(平成23年度)から進めている橋梁長寿命化修繕計画に基づき、橋長15b以上を対象に損傷が大きくなってから対策を行う事後保全から、損傷が大きくなる前にきめ細やかな修繕を繰り返す予防保全を行っており、管轄エリア内の大半を予防保全に切り替え、更なる維持管理コストの縮減・平準化・道路ネットワークの安全性・信頼性の確保等を目指している。

提供:滋賀産業新聞