近畿地方整備局奈良国道事務所は10月10日、奈良県道路メンテナンス会議を開き、5年ごとに行う橋梁やトンネル、道路付属物などインフラ施設の点検「3巡目」の1年目(2024年度)の点検結果(速報値)を報告した。橋梁1橋とトンネル1本で判定区分W(緊急に措置を講じるべき状態)があり、その他大型構造物では判定区分Wに該当するものはなかった。
24年度は、同会議を構成する国、NEXCO、県、市町村が橋梁1734橋、トンネル25本、道路付属物などその他大型構造物145施設の点検を実施した。
橋梁は、市町村が管理する1橋が判定区分Wだった他、判定区分V(早期に措置を講じるべき状態)は115橋あった。判定区分Vの施設を管理者別に見ると、NEXCOが4橋、県が42橋、市町村が69橋だった。
判定区分Wの橋梁は、通行止めや応急対策などによって対応している。24年度まで(11カ年)の点検結果によると、県内にある32橋がW判定となった。現在、15橋は修繕により交通開放済み、2橋は撤去済み、3橋は路線廃止となっており、12橋は通行止めを行っている。通行止めしている12橋のうち、無名橋351(奈良市)、イタ橋(宇陀市)、池穴橋(十津川村)、湯之原橋(十津川村)の4橋が修繕予定、旧川津大橋(十津川村)の1橋が撤去予定、下田橋(五條市)、奥ノ谷3号橋(宇陀市)、カマクラ橋(宇陀市)、櫟原1号橋(平群町)、中原橋(十津川村)、大野出合橋(十津川村)、大檜曽橋(十津川村)の7橋が方針検討中としている。
この他、トンネルでは、市町村が管理する1本が判定区分Wで、県が管理する5本、市町村が管理する6本が判定区分Vとなった。その他大型構造物は、判定区分Wの施設はなかったものの、国が管理する1施設と県が管理する17施設が判定区分Vとなった。
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