野々市市が計画する福祉複合施設「(仮称)野々市つばきの杜センター大規模改修工事」は、工事費などの上振れに伴い延長していた実施設計が最終段階にきている。発注にあたっては建築や電気設備、機械設備などに分割し、2026年1月の入札を目指す。
建築資材や人件費、仕様の追加といった工事費の上振れ額分は12月補正予算に計上する。その後、公告・開札を経て、3月議会での請負契約承認を行いたい考えだ。
計画によると、矢作3丁目地内の同一敷地内に立地する老人福祉センター椿荘(既存施設規模はRC造平屋建て1065平方メートル)、中央児童館(同RC造平屋建て418平方メートル)、介護予防やデイサービスを実施している旧いきがいセンター矢作(同W造平屋建て215平方メートル)の3施設を一体的に改修する。改修規模はRC造平屋建て1484平方メートル。
椿荘と中央児童館の玄関を1つにし、エントランスホールを増築して共有スペースを確保。いきがいセンター矢作をフレイル予防の拠点として改修する。増築規模はS造平屋建て300平方メートルを想定。勾配の急なスロープ撤去や館内のフラットな床面、多目的トイレ、障害者駐車場の増設、自動ドア設置なども行う。基本・実施設計は大屋設計(金沢市)。
各施設の老朽化への対応に加え、高齢者と子育て世帯が交流できるスペースを新設し、地域のコミュニティ拠点を形成する。別な場所に事務所がある社会福祉協議会を椿荘へ移設し、多様な相談ニーズに対応する。椿荘では入浴施設を備えていることから、災害時の避難所やボランティアセンター開設などにも迅速に対応できるように機能を向上させる。敷地内の芝生広場と西側駐車場との高低差を解消するための工事も実施する。来年11月末の完成を目指す。