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日本工業経済新聞社(埼玉)
2025/10/30

【埼玉】深谷市、渋沢栄一像移設で記念講演会を11月22日に開催

 深谷市は、同市出身の渋沢栄一の銅像を青森県から移設する工事を施工し、記念講演会を11月22日に開催する。高さ約7mある銅像の取り外しや運搬、組み立ての流れや苦労話、経緯などが同市担当者から聴ける。移設する栄一像と、跡を継いだ孫の敬三像との関係などについて専門家が解説する講演もある。参加は無料。
 移設するのは、青森県の古牧温泉にある渋沢公園(同県六戸町)にあった2体。栄一像は台座を含め高さが約7mに達し、敬三像も約5mある。
 銅像は、敬三の秘書などを務めた人物が青森県内で観光地を開発する事業の一環で設置されたという。
 このたび、同県三沢市の施設管理会社から深谷市に無償譲渡され、同市が10月下旬までに市内に運搬し、再設置する工事を行った。
 台座から像を取り外し、大型トラックなどで約600qを別々に運んでくるなどしたため、メンテナンス費を含め合計3400万円かかる見込みとなった。芸術品でもある銅像は運搬時の保護費用などがかさんだこともあり、深谷市は、事業費を増額するなどした経緯もあった。
 栄一像は、深谷市役所の入り口付近、敬三像は旧渋沢邸「中の家」の門近くに再び設置された。栄一の命日にあたる11月11日にお披露目式が開かれる。それまでには栄一像にかけられたシートなどが撤去される予定だ。
 同市渋沢栄一政策推進課によると、栄一像の台座は高さ3・5mほどで、石の重さが20トンに達するという。台座から銅像を取り外して、別々に運搬するなど、入念な作業を進めてきた。
 「移設記念講演会」は11月22日午後1時から、渋沢栄一記念館・八基公民館体育室(深谷市下手計1204)で開く。
 渋沢史料館顧問の井上潤氏が「渋沢栄一と敬三について」と題して講演。その後、深谷市渋沢栄一政策推進課の馬場裕子氏が、銅像移設の経緯や苦労話などについて講演する。
 参加には事前に申し込みが必要で、渋沢栄一記念館への電話などで申し込む。申し込み受け付けは10月30日午前9時から。定員は先着順で200人。
 渋沢栄一記念館は「盛大に催したい」としている。

提供:埼玉建設新聞