横浜市交通局は、市営地下鉄ブルーライン・上永谷駅の大規模改良工事に2027年度から着手する計画だ。現在、基本設計を26年6月までの納期で進めている段階。内外装・設備の更新やホーム上屋の新設・架け替えなどを想定しており、実施設計で具体的な項目・工程を詰めて工事発注につなげたい考え。
上永谷駅(港南区丸山台1ノ1ノ1)は鉄筋コンクリート造3階建て延べ5224平方bの地上駅。ホームは島式の2面4線で、延長約120b。
1976年9月に開業し、老朽化が進んでいることから内外装や設備を全面的に更新する方針。利用者用トイレのバリアフリー化や、職員用施設と駅務管理所の改修も実施する見込み。
また、高架部の柱を耐震補強するため、20本のうち対象を絞り込む。
併せて、関内駅方面側の階段にエスカレーターを新設できるよう検討中。1日当たりの乗降客数が約1万6000人に上る一方でホームへ行き来するためのエスカレーターがなく、エレベーターを待つ客が混雑している状況のためだ。
また、コンコース階でエレベーターの扉の向きを変えて滞留を解消する他、地上からコンコースへ向かう11人乗りのエレベーターを更新して大型化を図る。
この他、ホームの関内駅方面側に面積約400平方bの上屋を新設する計画。既存の鉄板屋根約1600平方bについては老朽化により腐食して雨漏りが発生しているため架け替える。
2025年度当初に示した事業計画では、27年度から4カ年で工事を実施する見通しを立てている。工程を含めて設計の中で検討し、発注方法や工種分けなどについても具体化する。
JR東日本コンサルタンツ(東京都品川区)が基本計画を手掛け、25年度から基本設計も担当している。
提供:建通新聞社