京都府は、流域下水道事業経営戦略の中間見直し(最終案)をまとめ、11月25日開催の流域下水道事業経営審議会に報告する。
経営戦略の中間見直し(最終案)については、流域下水道事業経営審議会の財政部会(11月10日開催)・投資部会(11月11日開催)で審議した。
府は、流域下水道と公共下水道のウォーターPPP(W−PPP)を含む公民連携の導入を検討している。
組み合わせについては、@[北部圏域連合]宮津湾流域下水道+関係公共下水道(処理場+管渠を想定)で、共同実施の検討について意向を示す自治体は宮津市、与謝野町、A[南部管渠連合]桂川右岸流域下水道+関係公共下水道(管渠のみを想定)で、共同実施の検討について意向を示す自治体は京都市、長岡京市、八幡市、久御山町、宇治田原町、京田辺市、井手町、木津川市、精華町(現在意向確認中のため変更の可能性あり)。この2つのW−PPPの導入可能性を検討する。
なお、府におけるW−PPPを含む公民連携の導入検討の方針については、10月21日開催の下水道管理のあり方検討部会で議論され、検討の方向性が了承された。
委員からの主な意見は「W−PPPは基本的に処理場と管渠を含めたスキームの検討になるため、南部管渠連合の場合、管渠のみとする例外の理由が必要になる。技術継承はその理由になるが、どういう技術を継承していくことを考えているか整理しておくべき」「北部圏域連合はスケールが大きくないため、民間事業者に参画意欲があるか懸念される」「南部管渠連合は自治体数が多く、各自治体がそれぞれの事業者に業務を発注している場合、W−PPPに際してうまくまとまるか懸念される。企業同士で組合をつくってまとまる等の事例もあるが、そうでなければ、地元事業者が参画できる形をしっかり考えた方が良い」「他の公共下水道において、途中参加の可能性がある場合は、入札公告時にその旨明示しておいた方が良い」「北部圏域連合では、関係市町におけるマンホールポンプの維持管理は、現在、〈下水道の整備等に伴う一般廃棄物処理業等の合理化に関する特別措置法〉に基づく合理化事業となっているため、W−PPPの対象業務に含めるか、十分調整が必要」「府県を超えた広域的な連携について具体的な意向も聞いていることから、将来的にはそのような観点も検討いただきたい」「京都府と府下市町と対話を重ねられ、ここまで議論が進んでいることは非常に高く評価したい」「北部圏域連合において、資料で示された3スキームで比べると、事業規模が最も大きなスキームが民間事業者にとっては参画意欲が高まりやすい案件になると思う」「今回意向を示していない公共下水道についても、途中参入を可能とする段階的なW−PPPの体制も今後検討いただきたい」「関係市町の意向調査において、積極的な意見だけでなく、消極的な意見も拾い上げながら検討を進めていただきたい」「宮津湾流域において、面的に市町の広がりを考えて検討いただきたい」「今後検討を進めるにあたり、VFMの算出は重要な判断の要素となるが、現在抱えている下水道問題のすべてがVFMの改善に帰結するものではないので留意いただきたい」「経営戦略(10年)よりも長期的な視点で下水道事業のあり方を検討すべき。20〜30年先の人口動向も見据えたさらに広い視野での公共下水道との連携など、今後どのようにこの議論の中で取り扱うか、念頭に置いておいたほうが良い」「将来の人口減少を踏まえ、関係市町と連携しながら集合型・分散型のあり方を検討いただきたい。処理施設やマンホールポンプなどの更新にあっても、将来の形を見据えて、フレキシブルな議論をしてもらえるよう、期待したい」「民間事業者に委託する範囲を拡大する場合、発注者に正確な情報が入らない状況が懸念されるので、十分な情報共有を図り、リスク管理や情報管理について、府がしっかりと主体的に対応できる仕組みとすべき」「W−PPPであっても、問題が生じた際の外部への説明責任は官に生じる。これを踏まえ、府が責任をもって対応できる仕組みを考えていただきたい」など。
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