上尾伊奈資源循環組合は新たなごみ処理施設整備基本計画の原案について、12月をめどに答申を行う考えを示した。18日に第9回検討委員会を開催しており、事業手法にDBO方式を選定する方針を提示。今回の検討委員会を最終回として答申を行い、2026年1月にかけて意見公募や住民説明会を開催して、年度内にも最終的な基本計画をまとめる見通しだ。
老朽化が進む上尾市・西貝塚環境センターや伊奈町・クリンセンターの後継施設として、伊奈町小室地内に新たなごみ処理施設を整備する計画。
これまでの検討委員会において、可燃物処理施設は180t/日、資源物処理施設では44・6t/日の規模が必要との試算が出た。焼却方式に関しては「ストーカ式」とする結論が出ている。
第9回検討委員会では事業手法の最終決定が行われた。設計・施工・維持管理を一括委託するDBO方式が総合的に最も優位との結果となった。
検討経過を追っていくと、当初は計6方式を候補としており、前回委員会時点でDB・DBO・BTOの3方式まで絞り込みを行っていた。施設整備方針に基づく基準を満たしているか評価する「定性評価」と、費用面の効果を精査する「定量評価」の軸で3方式をそれぞれ比較した格好。
定性評価はDBO方式が最も高得点で、次点がBTOだった。定量評価ではVFM(支払い額に対するサービスの価値)を算出したが、DBのVFMを0とした場合にBTOが0・95%となった一方、DBOは3・89%という高い数値を獲得している。
DBOは設計・施工と維持管理事業者を分離するDBと比べて事業者選定も効率的で、民間企業が資金調達するBTOと比較した場合は税負担が軽減されるなど、総合的にDBO方式を採用すべきとの考えになった。
事業費に関しては、プラントメーカーの回答から平均値をとると「総額598億円(税込)」という試算だった。可燃物処理施設整備に394億円、不燃・粗大ごみ処理施設と資源物処理施設が204億円の想定。事業者選定までの業務委託費や環境影響評価の事後調査費用、用地取得費などは計算外とした。運営・維持管理には年間17億80000万円を見込む。
財源計画としては交付金165億円、起債365億円、一般財源68億円となっている。
近年の動向をみると現段階で正確な事業費の算出が困難なため、26〜27年度の事業者選定において正式な見積もりを精査するほか、事業費削減策も検討する見通しだ。
第9回検討委員会では答申案も審議した。これまでの検討をまとめた整備基本計画の原案を添えるほか「市民町民への積極的な計画周知と意見集約」「建設予定地の周辺住民への十分な事業周知と意見交換」「事業費の精査・検討」を付帯意見として盛り込む方向。
答申と計画案のパブリックコメント・住民説明会を経て年度内に基本計画をまとめ、順調に進めば26〜27年度に事業者選定、用地取得などを経て27〜32年度に設計・工事を行う考えだ。施設供用開始は33年度を目指す。
提供:埼玉建設新聞