京都府の西脇隆俊知事は4日、12月議会の代表質問(1日目)で「向日町競輪場敷地の再整備及びその周辺環境の整備」について答えた。
西脇知事は「向日町競輪場敷地については、自転車競技と屋内競技を合わせたスポーツ振興の新たな拠点とし、多くの府民に訪れていただけるような空間にすることを目的に、競輪施設及び京都アリーナ(仮称)を整備していくこととしている。現在、中央スタンドや観戦スタンドなどの解体が終わり、埋蔵文化財調査を実施するとともに、国民スポーツ大会終了後からバンクの解体にも着手した。競輪施設については、優先交渉権者と基本契約を締結し、設計や建設・運営などの個別契約の締結に向けた作業を開始したところ。またアリーナについては、今年度内には本体工事に着手する予定。整備にあたっては、競輪場周辺の居住環境との調和を図り、日常的に府民利用ができる空間を創出したいと考えており、敷地西側・南側に隣接する向日市道の拡幅や敷地内の緑地・遊歩道の整備などを進めることとしている。そのための手続きとして、必要な向日町競輪場地区計画の変更についても、向日市都市計画審議会における調査審議を経て、昨日決定された」「向日町競輪場敷地の再整備は、まちづくりの視点で進めていく大きな事業になるので、あらゆる機会を捉えて府民に丁寧に説明し、意見を聴きながら進めていくことが重要だと考えている。これまで府議会での審議をはじめ、向日市長との意見交換や向日市議会の行政視察などで説明するとともに、構想段階から節目を捉えて府民を対象に直接説明し、双方向での対話を行いながら進めてきた。また地域の声に対して、できる限りきめ細かく対応するため、8月に向日町競輪場内に現地事務所を開設し、電話や来所による問い合わせや住民との懇談会に対応するとともに、国民スポーツ大会終了後の解体工事の再開などについて、周辺住民に各戸訪問により説明した。これからも丁寧な説明を重ねながら取り組んでいくこととしており、来月には改めて住民説明会を開催して、さらに多くの意見を聴き、進めていきたいと考えている」「次に競輪施設及びアリーナへの来場者のアクセスに関する取組について。向日町競輪場敷地の再整備にあたっては、来場者だけでなく、地域住民にとっても安心していただける来場者のアクセスの実現が重要であると考えている。そのためには、周辺道路の交通混雑を緩和することが大事であり、とりわけ自動車の集中を抑制することが必要だと考えている。アリーナ事業者の他の施設においては、自動車での来場抑止を徹底することにより、9割以上の来場者が公共交通機関を利用しているという実績もあることから、イベントの来場者に公共交通機関の利用を呼びかけるなど、同様の取組を徹底したいと考えている。公共交通機関での来場が原則となることから、既存の道路における歩行者の交通容量やイベント開催時における最大人数も踏まえ、交通対策の検討を進めている。具体的には、イベント開始前のグッズ販売や会場からの時差退場によって、来・退場時間を分散することや、府道向日町停車場線や西国街道など、複数の歩行者ルートに誘導することなど、来場者による道路の混雑を抑えるソフト対策を想定している。さらに歩行者の安全性や利便性を高めるハード対策として、現在事業を行っている競輪場前の歩行者空間を確保する交差点改良の早期整備を図ることに加え、歩道の狭隘箇所の改善や、都市計画道路御陵山崎線を立体的に横断できるようにすることなどについても検討を深めていきたいと考えている」「向日市商工会や観光協会など6団体からは、競輪施設及びアリーナへの集客が新たな賑わい創出につながるよう、周辺道路における歩行者天国の実施など、道路空間の利活用を求める要望書が提出されており、来場者のアクセスを検討していく上で重要な視点だと受け止めている。来場者がアリーナまでの道のりも楽しむことができ、かつ、まちの賑わい創出にもつながる道路空間の利活用の可能性についても向日市と連携し、地域の意見を聴きながら研究してしていきたいと考えている」と答弁した。
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京都アリーナ(仮称)整備等事業契約締結について、2月議会で可決した。向日町競輪場敷地内に民間事業者が京都アリーナを整備し運営するもので、公募型プロポーザルで伊藤忠商事鰍代表企業とする計10社のグループを優先交渉権者に選定した。
同社グループの提案によると、事業方式はDBFO方式(竣工したアリーナ施設の建物本体(躯体等)を府が取得、維持管理・運営のために事業者に土地及び建物を無償貸付)。
アリーナ施設はS造5階建、延2万9774・56u。座席数はスポーツ利用が8925席、コンサート利用が9328席で、競技面は68m×48mのメインアリーナ、38・7m×22・5mのサブアリーナで構成。設計・建設期間は令和7年3月から10年7月。開業時期は令和10年10月。維持管理・運営期間は令和10年7月〜20年3月(9年9ヵ月)(第1期)、20年4月〜30年3月(10ヵ年)(第2期)、30年4月〜40年3月(10ヵ年)(第3期)。10年毎の契約更新により計29年9ヵ月の維持管理・運営を想定。提案価格としては施設整備費及び維持管理・運営費に348億円。
契約相手方は、伊藤忠商事梶i大阪市北区/設計・整備期間のプロジェクトマネジメント)、活イ設計(東京都大田区/設計)、椛蝸ム組大阪本店(大阪市中央区/建設)、鞄d通(東京都港区/維持管理・運営期間のプロジェクトマネジメント)、潟nリマビステム(横浜市西区/維持管理)、協栄ビル管理梶i京都市中京区/維持管理)、伊藤忠アーバンコミュニティ梶i東京都中央区/維持管理)、シンコースポーツ梶i東京都中央区/運営)、NTT・TCリース梶i東京都港区/ファイナンス)、京銀リース梶i京都市下京区/ファイナンス)。契約金額は288億4024万円に支払い利息並びに物価変動及び法令の改正等に伴う増減額を加算した額。契約履行場所は向日市寺戸町。契約期間は議決日から令和40年3月31日まで。
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向日町競輪場再整備・運営事業については、JPFを代表企業とする事業グループを優先交渉権者に選定。同グループは、代表企業がJPF、構成員がストラクト、東畑建築事務所本社オフィス大阪、ナカノフドー建設大阪支社。