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建通新聞社(神奈川)
2025/12/11

【神奈川】県土整備局技術管理課長インタビュー

 県民の生活に直結するインフラ整備を担う建設業。働き方改革や物価高騰など多くの課題に直面する中、神奈川県でも社会環境の変化に応じて対策を講じてきた。県土整備局都市部技術管理課の田村貴久課長に、現場環境の改善や生産性向上など建設業を支える取り組みについて聞いた。
 ―週休2日の達成状況はどうか。
 「県土整備局では緊急工事を除くほとんどの工事で週休2日を達成している。一方、県内市町村では2024年度までに18市町が週休2日を導入したものの、一部取り組みが進んでいない市町村が残る。県職員が直接訪問、また、県建設業協会からも要望を行うなど、本年度中に全ての市町村が週休2日工事を1件でも発注できるように連携して働きかけを強化している」
 ―現場環境の改善に向けた対策は。
 「快適トイレの設置件数は10月末までで64カ所。県土整備局の1年間の工事の発注件数が約800件あることを踏まえるとまだ導入は広がっていない状況にある。熱中症対策としては、7月以降に発注した工事から製氷機やミストファン、休憩用の車両などの費用を積み上げ計上できるようにした。いずれも積極的な活用をお願いしたい」
 ―ICT活用工事の実施件数も増加している。
 「増加傾向にあるものの、国や他県と比較するとまだ少ない。ICTの普及には実際に体験してもらうことが重要だと感じているので、はじめの一歩・ホンキの一歩現場体験会を26年度以降も継続していく。ASP、遠隔臨場の実施件数は23年度から24年度にかけて約2倍となった。本年度からは県内市町村にも活用を促すため、土木工事を対象とした操作体験研修を都市整備技術センターと共催で実施している。一方、営繕工事は分離発注が多く、土木工事と比較して実施件数が少ない。県建設業協会と共催で研修会を開催するなど導入事例の拡大を目指す」
 ―職員の技術力向上、技術系職員の確保に向けては。
 「新規採用の職員から中堅、ベテランの職員まで知識や経験に応じた研修、ドローンや3DCADの操作など時代のニーズに沿った研修を年間通じて開催している。県内市町村の技術系職員については都市整備技術センターが技術力向上のための研修を実施している」
 「県では技術系職員の確保が課題となっているが、民間の建設事業者も人手不足の状況は同じだ。県の人材が充実していても現場で働く建設事業者がいなければ成り立たない。受発注者の立場を問わず建設業全体で担い手確保に取り組んでいかなければならないと思っている」
 ―県内建設事業者が今後も活躍し続けるためには。
 「県民の安全安心を守る『地域の守り手』であり、特に災害時の対応には大変感謝している。将来にわたってその役割を担ってもらうためには、新たな担い手の確保や生産性の向上、適正な利潤の確保が重要だ。ICT活用工事をはじめとしたインフラDXにも積極的にチャレンジしていただくなど、建設業が魅力ある産業となれるように一緒に取り組んでいきたい」

提供:建通新聞社