国土交通省四国地方整備局の事業評価監視委員会は12月5日、2025年度第3回の会合を開き、高知港海岸の直轄海岸保全施設整備(三重防護)の事業再評価について重点審議した。同局が継続するとしていた26年度以降の対応方針を妥当とした。
高知港海岸の直轄海岸保全施設整備では、第一線防波堤、浦戸湾口、浦戸湾内を三重で防護することで、南海トラフ地震からの津波浸水や地盤沈下、液状化被害の軽減を目指している。事業期間は16年度から31年度までの15年間となっている。
前回再評価を行った20年度と比較すると、事業費が300億円増加し、940億円となった。このうち土質条件を踏まえ施工方法を検討した結果の増額分は131億円。想定より固い地盤であったための工法変更や、液状化に対する地盤改良が必要となった。工事現場での現状不一致への対応には22億円増加した。千松公園や種ア外縁の陸閘で工事を進める中、床掘範囲内に埋設構造物が確認されたため、構造物撤去を追加した。
また設計基準改訂を踏まえた粘り強い化の検討による躯体幅の増加により、120億円の増加を見込む。着工後の労務単価や資材価格上昇への対応には123億円を追加した。
一方、タナスカ工区で既設護岸の改良から水門新設に対策工法を見直したことで114億円のコスト縮減を図った。事業延長は29・1`から25・9`に変更した。
総事業費の増により総費用は増加したものの、資産評価額や資産データの見直しなどに伴い総便益も増加したことで、費用便益比(B/C)は8・7から8・1となった。
審議では、高知県知事より「県民の生命や財産を守り、県全体の早期の復旧・復興に資する重要な事業。今後もスピード感を持って、より一層の事業推進をお願いしたい」との意見が出されていることを踏まえ、継続する方針を妥当とした。
提供:
建通新聞社