秋田市教育委員会は、学校給食調理場の再編整備計画をまとめた。令和12年度から東部地域の旧下北手中学校敷地、同15年度から北部地域の下新城小学校敷地(統合に伴い9年度廃校予定)、同17年度から南部地域(整備予定地未定)にそれぞれ3,000人規模の給食センター建設を開始する予定。概算整備費の合計は76億2,303万5,000円で、内訳は東部が24億8,232万円、北部が27億7,306万1,000円、南部地域が23億6,765万4,000円と試算している。
同市では小中学校57校(1日約20,000食)の学校給食を単独調理場30場、共同調理場9場、給食センター1場の計40場で調理しているが、児童数減少に伴って児童生徒1人あたりの経常経費が割高となり、非効率な給食運営となるほか、調理食数の減少により余剰設備が生じ、稼働効率が低下する。市の厳しい財政状況も踏まえ、市は単独調理場の複合化やセンター化による給食施設の合理化を検討してきた。
調理場の72.5%は築36年以上が経過し施設・設備の老朽化も著しいほか、平成21年度に施行された学校給食の衛生管理基準にも適合しておらず、施設の改修や設備の更新が必要な状況。加えて、調理員退職者の不填補による正職調理員の減少も続いており、令和13年度には正職調理員が配置されない調理場も出てくる予測となっている。また、既存のボイラーや回転釜など厨房機器の多くは耐用年数の15年程度を大幅に超過したことで不具合が頻発し、緊急修繕が必要となるなど、給食の提供に支障が生じている。耐用年数の経過に伴う部品調達も困難となって修繕できない厨房機器が増加している。さらに、独立した専用調理場での調理が望ましいとされる食物アレルギー対応食についても、調理場のスペースが不十分なことにより不安を抱えている。
改修等には長い工期が必要で、その間の給食提供が困難になるため、学校統廃合の状況も踏まえながら、給食センター化と共同調理場化を基本に40調理場を8調理場(共同調理場5、給食センター3)に再編する計画。中央、東部、西部、南部、北部、河辺雄和の6ブロックに分け給食センターを建設することを基本に、小規模調理場については給食センターの整備を行うまでの間、共同調理場の整備による集約化を進める。中央と西部では共同調理場を整備するほか、東部、南部、北部では3,000人規模の学校給食センターを建設予定。
令和14年度に供用開始予定の東部地域(概算整備費24億8,232万円)では、6年度に城東中へ統合した旧下北手中学校の敷地(19,896u)を整備予定地として選定し、12年度から建設を開始する予定。17年度に供用開始予定の北部地域(概算整備費27億7,306万1,000円)は、飯島小との統合に伴い9年度に廃校予定の下新城小学校敷地(21,390u)を選定、15年度から建設する予定。17年度から建設を開始予定の南部地域(概算整備費23億6,765万4,000円)については、整備地を未定としている。
概算整備費は、児童生徒数に1食あたりの施設面積を掛けて施設面積を割り出したものに、1uあたりの整備費と建設工事費上昇予想率を掛けて算出。国の学校施設環境改善交付金(整備費の12〜15%程度)と、充当率75%の起債(学校教育施設等整備事業債、交付税措置なし)を活用し、一般財源は5〜6億円と試算している。
調理場は学校施設の改築や大規模改修などに合わせて整備するほか、それぞれ単独調理を行っている保戸野小と明徳小(中央地区)では保戸野小を改修して明徳小との共同調理場に、御野場中と四ツ小屋小(南部地区)では御野場中を改修して四ツ小屋小との共同調理場にする予定。改修では各校に給食を配送するための搬出入口整備などを行う予定。なお、河辺雄和では、雄和学校給食センターを19年度に廃止し、新しい南部センターに統合する。
給食センターに約3,000食を提供するために必要な厨房機器では、他都市の先行事例などを踏まえ概算整備費を算出。食器・器具消毒保管機に2,462万1,000円、食器洗浄機に2,419万6,000円、冷蔵庫に2,197万6,000円、回転釜に2,023万6,000円、その他厨房機器(冷凍庫、シンクなど)に8,043万7,000円、諸経費に1,963万5,000円、計1億9,110万1,000円がかかる見通し。
提供:秋田建設工業新聞社