「流域治水とまちづくり」について考える、『松山の未来を描くシンポジウム』が12月17日、松山市のにぎたつ会館で開かれた。
流域全体での治水対策とそれに伴う「まちづくり」の重要性が高まっているとして、行政と住民、そして企業や研究機関ら多様な主体が連携して取り組んでいる松山市内での事例を共有するとともに、安全で持続可能な今後の推し進め方について意見を交わした。
シンポジウムの主催は松山市と松山アーバンデザインセンター(UDCM)、愛媛大学防災情報研究センターなど。UDCMセンター長で東京大学大学院の羽藤英二教授は冒頭のあいさつで、「松山市は安全なまちであるという認識だが、昨今の気候変動により大きく状況が変化している。この先どのようなまちづくりができるのかを皆と一緒に考えたい」と述べた。
最初の鼎談(ていだん)では、日本総合研究所の田和宏顧問と国土交通省大臣官房の奥田晃久技術調査課長、野志克仁松山市長が「流域治水×都市の未来―松山から考える都市のレジリエンス」をテーマに議論し、その中で、「洪水を防ぐためのハード整備は時間と莫大な費用が掛かり、さらには川沿いには住宅が建ち並び、工事自体が困難なこともある」「流域治水を都市計画と一緒に行うことで大きな効果が生まれる」「施設整備をするときには必ず防災・減災もセットで考えることが大切」「防災への交付金を地方公共団体はうまく活用する必要がある」「若い世代が防災意識を高めるようにするための取り組みが重要」「JR松山駅の整備にもさらに防災の視点を加えたい」などの発言や提言があった。
その後、国土交通省松山河川国道事務所の`島洋伸所長が「気候変動への対応と流域治水に関する話題提供」について基調講演をした他、「都市デザインに活かす流域治水―安全と魅力を両立するまちづくり」「流域治水マネジメント―広域連携と現場対応」の二つのパネルディスカッションも開かれた。
提供:
建通新聞社