名古屋市緑政土木局は、街区公園や近隣公園といった地域に身近な公園について、再整備を拡充していく考えだ。公園ストックに対する整備・維持管理の予算は限られている中、既存施設の老朽化対応や公園利用活性化につながる再整備を重視する方針に転換する。地域に身近な公園再生指針(案)の中で方向性を示した。今後は、同指針(案)に基づいた整備事例を積み重ねた上で、街路樹再生なごやプランのような実行計画を策定していくことになりそうだ。
同指針(案)の対象は、街区公園(1257カ所、標準0・25f)、近隣公園(107カ所、同2f)、地区公園(29カ所、同4f)の住区基幹公園が主体。この他、歴史公園(3カ所、全体面積0・91f)、広場公園(3カ所、同0・19f)、都市緑地(48カ所、同25・49f)を含め、全体では市内都市公園の9割以上を占める1447カ所が対象となる。鶴舞公園などの総合公園や、運動公園、河川敷緑地など55公園は同指針の対象外。
開園から40年以上経過している公園が約6割(921カ所)を占める一方、再整備は直近10年では年平均2公園にとどまり、再生がなかなか進まない実情がある。また、公園利用を活性化させていくためには、地域に求められる公園に変えていく必要があるのが背景だ。
再生に際しては、地域に身近な公園に必要とされる機能▽にぎわい活力▽地域憩い▽子育て遊び▽健康運動▽環境共生▽防災―の6つの視点を組み合わせて再生する。画一的な整備ではなく、再整備する公園のポテンシャルを把握した上で、重視する機能と簡素化する機能を明確化させ、公園の特色を伸ばす再整備を行うとしている。
ポテンシャル把握は、現在・将来人口や周辺の各種施設、まとまった緑の有無、防災上の位置付けなど客観的な指標から把握する。ポテンシャル把握結果や地域・関係者との意見を踏まえ、再整備内容を決める。
再整備の内容では、「にぎわいのコーナー」は、見通しがよくアクセスしやすい広場の確保や舗装の広場といった例を挙げている他、設置管理許可制度を活用した公民連携による整備促進を挙げている。「憩いのコーナー」は屋根付き休憩所や多目的広場など、交流促進が生まれる環境づくりを行う。この他、「子育て支援コーナー・ボール遊びコーナー」、「健康運動コーナー」、「自然ふれあいコーナー」(ヒートアイランド現象の緩和、生物多様性の向上などの機能発揮)、「災害対応型施設」を挙げた。
地域の身近な公園を小さな公園と大きな公園に区分し、ポテンシャルの高い公園から再整備を行う。また、各区の公園数のバランスを考慮していくともしている。
維持管理では、遊具やトイレ、駐車場、有料のスポーツ施設の更新などに際し、限られた空間を有効に活用できるよう、施設の見直しや更新を行うとした。駐車場に関しては、全ての公園駐車場で原則有料化を検討、収益は公園の整備・維持管理に還元していく考えも示している。
提供:建通新聞社