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建通新聞社(静岡)
2026/01/07

【静岡】「空飛ぶクルマ」規制緩和を国に働き掛け

 静岡県は、内閣府の「未来技術社会実装事業」で、次世代エアモビリティ「空飛ぶクルマ」の社会実装に向けた規制緩和を国に働き掛ける。2025年度内の事業採択を目指す。採択後、26年度に「地域実装協議会」を設立、6月に第1回協議会を開催する方針。静岡県議会12月定例会の代表質問(12月4日)で、伴卓議員(ふじのくに県民クラブ)の質問に対し、鈴木康友県知事が答弁した。
 鈴木知事は、愛知県をはじめ中部圏の10県、3政令市と経済団体が連携し、産業振興などに取り組む「中部広域リージョン」を11月に発足したことも説明し、他県との連携も強調した。
 次世代エアモビリティは垂直に離着陸することができる機体で、観光をはじめ救急、災害時など幅広い活用が期待されている。県は8月にIHI(東京都江東区)、IHI運搬機械(東京都中央区)と次世代エアモビリティの社会実装に向けた連携協定を締結。2社が持つ立体駐車場の開発ノウハウを生かし、ビルや立体駐車場などの屋上に離着陸場を設置することを目指している。
 国は現在、「空の移動革命に向けた官民協議会」で次世代エアモビリティの運航に必要な制度整備について協議しており、県も同協議会の「離着陸場WG(ワーキンググループ)」にオブザーバーとして参加している。
 国土交通省航空局は23年に「バーティポート整備指針」を公表しており、離着陸場周辺の建物などの設置に関して制限を設けている(制限表面)。このため、垂直の離着陸が可能な特性を持っていても、周囲に大きな安全距離を確保しなければならず、屋上や駐車場を活用した離着陸場の整備が難しい。このことから、県は内閣府の「未来技術社会実装事業」を活用し、制限表面に関して規制緩和を国に直接働き掛ける。
 同事業は、自治体がAIやデジタルなどの新技術を活用し、地域課題の解決と地方創生を目指す取り組みを国が支援する制度。自治体や関係省庁、民間事業者で構成する「地域実装協議会」を設立し、協議する。
 県は、協議会の会員として国土交通省・経済産業省、機体メーカーなど関連企業の参画を検討している。将来的に次世代エアモビリティの自動制御を想定し、地上から10〜50`離れた成層圏から電波を発信するシステム「HAPS(ハップス)」など、次世代の通信技術も導入したいと考えており、総務省などにも参加を要請する方針。

地域間の連携目指す

 9月に総務省は「広域リージョン連携」制度を創設した。都道府県をまたいで自治体、経済団体が連携し、地域の成長やイノベーションの創出につながるプロジェクトに取り組むというもので、11月26日には「中部広域リージョン」が発足。次世代エアモビリティの社会実装に向けた広域連携では、県域をまたいだ離着陸場の整備などを検討する。

(提供:褐囃ハ新聞社)