香川県は、高松港玉藻地区で桟橋方式での岸壁延伸などを行う「高松港重要港湾改修事業(玉藻地区)」で、早ければ2026年度に桟橋上部の工事を発注する。今後、ドルフィンや係留施設などの工事が行われる見通しだ。最速で28年度の完成を目指して事業に取り組む。
同事業は、高松港玉藻地区の岸壁を現況の310bから395bに延伸する。現在、受け入れ可能なクルーズ船は最大5万d級だが、整備後は最大11万d級の大型クルーズ船を受け入れ可能な環境が整う。
12月に開かれた第7回香川県公共事業評価委員会では、再評価対象事業として審議され、継続が妥当と評価を受けた。
同委員会で香川県は、事業継続の理由として、背後地の開発・整備の進捗、クルーズ需要の回復、事業費などの見直しを挙げた。大型クルーズ船の寄港を通した、さらなる交流の拡大が目的だ。
高松港玉藻地区周辺では、あなぶきアリーナ香川や高松オルネ、キャッスルプロムナードの開業を受け、来客数の増加を目指せるとした。
クルーズ船需要の回復について、現況の玉藻港では来港を断るケースも生じていると報告。高松港の東側に位置する朝日地区でも大型クルーズ船の受け入れは可能だが、本来はコンテナ船用の港なので受け入れ日時が限られている。
事業を巡る社会情勢の変化に伴い、23年度の評価時に8・8億円だった総事業費は26億円に増額した。
主な要因として、上部工に採用したジャケット式桟橋は県管理港内で施工事例の少ない構造型式で、設計の進捗で必要な鋼材重量が増加した。この他、想定より深い位置に支持層が確認されたため、杭長を延長している。
公共事業評価委員会の國村一郎委員(香川経済同友会専務理事)は「サンポートの開発が推進されている中で、玉藻港の開発には出遅れを感じている。結果として大きな経済損出につながっている」と述べた。順調なら28年度と示した完成の時期について、「ピッチを上げて進めてほしい」と期待を込めた。
岸壁延伸の詳細設計はエイト日本技術開発高松支店(高松市)が担当。地質調査はいずれも高松市に本社を置くナイバ、田村ボーリング、東洋地質が請け負った。
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建通新聞社