京都市上下水道局は20日、「包括的業務委託に関する民間市場調査」の説明会を南区の京都市上下水道局総合庁舎でWEB会議システムとの併用で開催。46社が参加した。
冒頭挨拶で上下水道局の担当者は「上下水道事業の持続可能性の向上に向け、国が令和5年にウォーターPPPのスキームを打ち出し、全国的に検討が進められている」と述べた後、「京都市では、これまで検討を重ねてきた結果、市北部の山間地域における下水道の維持管理全般について、包括的な業務委託を検討している状況」「民間の創意工夫によって業務効率を向上させる余地があるか、あるいは民間事業者側に過度なリスク負担を強いることにならないか、こういった観点を踏まえて対象事業の案を選定したが、あくまで我々行政側の視点で検討した結果であり、実際に業務を担う民間事業者の意見を踏まえて、素案から見直しをしていく、あるいは場合によっては大幅に見直すこともありうると考えている」「こうした施設・業務を対象に加えた方がいい、あるいはこの施設・業務は対象から外してほしいなど、この説明会あるいはアンケート調査で忌憚のない意見をいただきたい」と訴えた。
検討中の事業スキーム案は「管理・更新一体マネジメント方式(レベル3・5)更新支援型」。管理・更新一体マネジメント方式は@長期契約(原則10年間)A性能発注(を原則とする)ただし管路については移行措置として仕様発注から開始し、詳細調査や更新等を実施した箇所から段階的に性能発注に移行していくことも可能B維持管理と更新の一体マネジメント(維持管理と更新を一体的に実施する「更新実施型」と、更新計画案の策定やコンストラクションマネジメント(CM)により地方公共団体の更新計画を支援する「更新支援型」があり、京都市は「更新支援型」を設定Cプロフィットシェア(事業開始後もライフサイクルコスト縮減の提案を促進するため、プロフィットシェアの仕組みを導入する)(更新支援型の場合、プロフィットシェアは可能な範囲で採用する)の4要件がある。
事業期間は10年間。対象は[下水道施設]の▽京北特定環境保全公共下水道(下水処理場、マンホールポンプ、管路)▽北部地域特定環境保全公共下水道(マンホールポンプ、管路)。対象業務は▽維持管理業務(運転監視、保守点検、修繕、ユーティリティ調達等)▽更新計画案の策定。
事業スキーム案の設定の考え方について「官民連携による業務改善が期待できるとともに、官民双方に過度なリスク負担が生じない区域を選定」「民間のノウハウと創意工夫による『効率的な維持管理の実施』と、受託体制の構築による『管理体制の強化』を図る」「対象区域は、整備時期が比較的新しく、分流区域であるため、官民双方でリスク分担が可能」と説明した。
対象区域の特徴として、▽整備時期が比較的新しい分流区域▽下水処理場は運転管理が容易な処理方式(無人施設)▽マンホールポンプが比較的多いを挙げ、課題としては、▽耐用年数を超える機械・電気設備が徐々に増加▽施設規模が小さくスケールメリットに劣る▽市街地(局庁舎)から離れており、緊急対応等に時間を要する▽マンホールポンプが多いことから、停電時の対応が必要を挙げた。
今後のスケジュールによると、アンケート調査を3月13日までを期限に実施し、3月末にアンケート結果を公表する。
令和8年度の実施方針の公表、民間市場調査を経て、9年度に公募資料の公表、契約手続きを行い、10年度から事業開始を予定。