香川県は、2026年度に高等技術学校再編整備の基本計画を策定する。建て替えを表明している同高松校について、施設や訓練科の具体的な方向性を示す。27年度以降、基本・実施設計、工事を進めていく考えだ。工事については、高松校を稼働しながら実施するため、複数年の工期設定が見込まれる。
高松校の老朽化の状況として、各棟では屋根や壁からの雨漏り、ドアや窓などの建具の立て付け不良、建物全体のひび割れが見られる。また、実習棟には冷暖房の空調設備が設置されておらず、熱中症対策も十分ではない。
キュービクルの改修はしているが、冷房設備を稼働した場合の電力増には対応できないとされている。この他、教室棟はエレベーターや多機能トイレなども未設置だ。講堂棟は1994年の設置で建物に不具合はないが、音響設備や機器が古くなっている。
丸亀校が有する5施設についても70年代に建設されているが、屋上防水の改修を行っているため、高松校と比べて老朽化は進んでいない。今後、定期的な修繕工事を実施する。
主な改修工事は、トイレの改修として女性トイレの増設と男女トイレの洋式化の他、実習室と一部の教室への冷房設置を挙げた。既存のトイレは、女性用が洋式1基、和式4基、男性用が洋式1基、和式8基、小便器18基、バリアフリートイレが1カ所。
香川県は本年度、香川県立高等技術学校のあり方検討委員会(委員長・西中美和香川大学教授)で再編整備の方向性をまとめてきた。2月26日に開いた第3回同委員会で再編整備の基本方針素案が示された。
県商工労働部の寺嶋賢治部長は冒頭、「香川県の有効求人倍率は2021年度以降、ずっと1倍を超えており人材不足が続いている。特に20歳前後の若者の県外流出が顕著だ。高等技術学校は、県内全ての年齢層が技術を習得する要としての役割を果たしている」とあいさつ。26年度から進める基本計画策定や設計・工事に向けた思いを話した。
素案では、高松校の敷地内にある8施設のうち、半数以上が築60年を迎えており施設の老朽化が著しい状況を示した。訓練科の見直しについて、年齢制限を撤廃、多様な人材を受け入れる体制、ジョブセレクト制の導入、デジタル技術に対する訓練の充実などを挙げている。時代の変化に即したものづくりができる施設・設備・訓練機器を整備する考えだ。
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建通新聞社