秋田市新エネルギー産業推進室は、北部墓地と東北電力秋田火力発電所跡地の東側に整備する北部地区再生可能エネルギー工業団地に関し、概算事業費を現時点で約31〜36億円と見通している。これは建設地の地下に埋設されている送電線等の移設・撤去費用や、保安林解除手続きに関する国補助返還金などの費用を除いたもの。8年度当初予算案には3億1,569万5,000円を計上しており、土地造成に必要な基本設計、測量・地質調査を行う。
計画は、市営北部墓地の東側(飯島字堀川84−131)、秋田火力発電所跡地の東側(飯島古道下川端217−1)に工業団地を造成するもの。洋上風力発電などの豊富な再生可能エネルギーを持つ秋田市の優位性を生かし、雇用の創出と地域経済の活性化を図るため、再エネ100%供給を目指す工業団地として整備。化石燃料をクリーンエネルギーに転換し、脱炭素化社会の構築を目指すGX(グリーントランスフォーメーション)の推進に必要なデータセンターや、再エネ電源を必要とする製造業、通信・サービス業、運輸業などの誘致に取り組む。
開発面積は約50ha、分譲面積は約25haを見込んでいるが、調査測量設計や詳細設計の過程で変更となる可能性もある。今年度にまとめた「北部地区再生可能エネルギー工業団地基本計画」に基づき、8年度は土地造成に必要な調査測量設計を委託。地質調査や詳細設計も一括で発注し、9年度までかけてまとめるため、当初案では債務負担行為の設定(2億7,303万8,000円)も提案している。10年度から造成工事を開始し、11年度の造成完了、12年度の分譲開始を目指す。
市は8年度当初予算案に企業誘致・分譲活動費として別途、195万5,000円を計上。秋田市に進出する可能性の高い企業(GX関連企業等)を中心に訪問し、積極的な誘致活動を行うために必要な旅費等に充てる。
また、新団地での再エネ100%供給に向けた「再エネ供給マスタープラン」の策定経費として1,982万8,000円を計上。工業団地へ進出する企業を供給先、民間の再エネ発電(洋上・陸上風力発電、太陽光発電など)を供給電源とし、進出が想定される企業の使用電力量を推計したうえで、供給方法や電力調達のロードマップ、民間再エネ事業者からの供給可能性、想定供給価格などを取りまとめる。
なお、市はGX産業立地の有望地域に対し規制・制度改革と支援策を一体で措置する政府の「GX戦略地域」の公募に申請。県の下新城工業団地との連携による地域指定を目指している。今春から1次審査が始まる見通しで、順調に審査をクリアできれば夏頃に採択される予定。選定されれば、国からインフラ整備や進出企業等への支援が受けられる見込み。
提供/秋田建設工業新聞