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建通新聞社(神奈川)
2026/03/06

【神奈川】最低制限価格 現場管理費補正の価格帯引き上げへ

 神奈川県は、最低制限価格率の算定式について、現場管理費に設定している補正係数の工事価格帯を見直す。県内中小建設事業者が多く受注する低価格帯の工事で国の最低制限価格率より高くなるよう、工事規模に応じて独自の係数を設定していたが、工事価格が急激に上昇していることから補正係数ごとに価格帯を引き上げる。最低制限価格率は引き上げの影響を受ける価格帯の工事で1〜3%程度上昇する想定だ。4月1日以降に公告する工事から適用する。
 県の最低制限価格制度は、国の中央公契連モデルの算定式をベースに、工事価格が低いほど最低制限価格が高くなるように独自の補正係数を設定している。現場管理費は共通の係数「0・8」と工事規模に準じた独自の補正係数「α」を乗じることとしており、土木、建築、水道工事のそれぞれで1・3〜0・7の範囲で定めている。この他、土木工事ではこの補正係数「α」に加えて、工事設計金額(税込み)が5000万円未満の特定の工事で補正係数「0・04」を上乗せする。
 2007年に最低制限価格制度を導入した当時、土木工事では最低制限価格率が国よりも高くなる工事価格5000万円未満の工事が全体の約8割を占めていた。ところが、近年の建設資材価格の高騰などの影響で、24年度にはこの工事の件数が約6割まで減少している。
 今回の改正に伴い、土木工事では国の最低制限価格率よりも高くなる工事の件数は全体の約8割まで回復すると試算。最低制限価格率は見直し後も補正係数が変わらない価格帯の工事を除いて1〜3%程度上昇する見通しだ。

「全国に先駆けた画期的な改善」

 県議会建設・企業常任委員会で桐生秀昭議員(自民党)は「全国に先駆けた画期的な改善に取り組んでもらった。公共工事の受注者が報われる制度になったと思う」と感謝した。一方、国も含めて工事系委託の最低制限価格率の引き上げに関する検討が進んでいないことを指摘した。
 県土整備局の池田一紀局長は「工事系委託も含めて取り巻く環境に応じた制度になっていることが大事だと認識している。将来にわたる担い手確保、企業の健全育成が図られるようにするためには県として何ができるか、建設関連の団体と意見交換しながら考えていきたい」と話した。

提供:建通新聞