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建通新聞社(神奈川)
2026/03/09

【神奈川】県営団地建て替えでPFI本格導入へ 

 神奈川県は、県営団地のPFIによる建て替えを本格的に推進していく方針を明らかにした。現在、PFI事業を試行している県営団地2カ所のうち上溝団地(相模原市)を対象に県内経済への波及効果などを検証し、有効な手段の一つと判断した。県直営方式による建て替えは継続しながら、PFIも併せて活用することで建て替えのペースアップを目指す。
 県では老朽化した県営団地の建て替えを効率的に進めるため、2022年10月から上溝団地と追浜第一団地(横須賀市)の2カ所でPFIによる建て替えを試行している。今回は全3工区(21棟)のうち1工区(10棟)が完成、入居者の移転が完了した上溝団地を対象に効果を検証した。
 1工区の事業完了段階の事業費は県直営による想定事業費と比較して約11%削減された。1工区の事業期間は契約段階で県直営の想定より約5カ月短縮すると見込まれており、計画の見直しに伴い約5カ月伸びたものの、直営でも同様の遅延が生じる可能性を踏まえると効果はあるとした。
 県内経済への影響については、建設工事の1次下請けの発注金額の割合を検証。県直営方式の団地のうち上溝団地と同様の3階建てで建て替えた伊勢原団地(伊勢原市)と比較した。伊勢原団地は代表企業が県内企業、上溝団地は県外企業となるが、いずれの団地も県内企業の発注割合は約60%で同程度だった。
 県土整備局建築住宅部の加藤めぐみ公共住宅課長は「県直営方式による建て替えは県内建設業の健全な発展や育成などの観点から引き続き実施していく必要がある」と述べた上で、PFIの有効性も確認できたとして活用を推進する方針を示した。PFIによる建て替えは事業リスクを軽減するため、当面は事業期間を5年間、事業規模は150〜300戸程度とする。県内経済への影響に配慮した評価基準とすること、県内企業への1次下請けの発注予定額については契約段階で提案のあった金額を遵守することを求める。
 PFIの導入可能性調査を26年度に実施する予定。余剰地の活用が見込まれる団地などへの導入を想定している。


提供:建通新聞社