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建通新聞社
2026/03/12

【大阪】近畿地方整備局と日本建設業連合会関西支部との意見交換会

 国土交通省近畿地方整備局と日本建設業連合会関西支部(山下浩一支部長)との意見交換会が3月9日に開かれ、公共工事の受発注者双方の立場から、@現在の入札制度A適正な利益確保B若手育成、高齢化、人手不足など現場従事技術者C働き方改革の推進、業務の平準化D現場における働き方改革を推進するガイドの運用など―の大きく五つの課題を設け、意見交換した。
 あいさつに立った近畿地整の野坂周子企画部長は東日本大震災について触れ、「同じような災害が襲ってきた時、何ができるかということを職員と日々議論している。意見交換会で頂いた意見を糧に成長していけるよう、この機会を良いものとしたい」と忌憚(きたん)のない意見交換を求めた。また、日建連関西支部の山下支部長は、深刻化する担い手不足について、「専門業者の不足によって工事の遅れや選別受注が始まっている。建設業が持続可能であるために、まずは公共工事、そして民間工事も含め、適正な工期、金額により受発注者双方がウインウインとなる関係を築いていく必要がある」と述べた。

■コストを押し上げる段階選抜方式の指定テーマ数の見直しも前向きに検討進める

 日建連から挙げられた現在の入札制度に関する課題のうち「段階選抜方式」については、指定テーマが2項目あり提案コストが大きく、落札決定までの期間の長期化によって配置技術者が長期に拘束されることから、運用見直しを求めていた。これに対し近畿地整は、同制度の適用をWTO対象で10社以上の参加が見込まれるトンネル工事から、概算金額40億円以上のトンネル工事などとし、1次審査は技術提案で評価するなどの改善案を提示。日建連も一定の評価をした上で、指定テーマ2項目の提案作成の課題解決を求めた。近畿地整は「細かな要望内容を聞きながら、今後さらに検討を進める」と課題に前向きに対応していく姿勢を示した。

■港湾方式の試行採用で一歩前進

 また、若手育成、高齢化、人手不足など現場従事技術者に関する課題として、人手不足などから配置予定技術者に求められる技術者要件を満たす人員の確保に苦慮しており、加えて技術者育成の観点からも技術者要件の緩和を求めていた。これに対し近畿地整は、申請段階に配置技術者(1人のみ)を申請するが、落札決定後に同等以上の実績者に変更可能とする「港湾方式」(近畿地整港湾空港部で導入)を試行運用するとし、これを日建連も評価した上で、さらなる改善を求めた。
 現場における働き方改革を推進するガイドの運用などの課題については、日建連が支部会員を対象に実施したアンケート結果を提示し、「土木工事書類作成スリム化ガイド」の活用が広まり、「受発注者コミュニケーションガイド」も現場適用率が上がっていると評価した上で、さらなる浸透と適切な運用を求めた。
 この他に、発注見通しにおける公表情報の充実や低入札価格調査基準の計算式の改定などについて意見を交換した。
 意見交換の後、野坂企画部長は「求められる技術力をいかに確保するかなど、われわれも悩みながら業務に従事している。国民に良いインフラを提供するため、まっすぐに走っていくには何から変えなければいけないのかも含め議論していきたい」と総括した。
 ※写真は建通新聞電子版に掲載中

 提供:建通新聞社