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日本工業経済新聞社(埼玉)
2026/03/24

【埼玉】さいたま市、新庁舎整備へ分離ECI導入

 さいたま市は新庁舎の整備手法に分離ECI方式を導入することを新庁舎整備特別委員会で報告した。4月に基本設計をまとめる予定で、今後は6月議会に関連費用を要望した上で、建築や設備など工種ごとに技術協力業務を委託。施工者の知見を生かしながら実施設計を策定して、合意に至れば工事契約を締結する運びだ。
 これまでは実施設計と施工を一括する「基本設計先行型DB方式」を見込んでいた。サウンディング調査によると同方式は事業費の乖離リスクが高く、実施設計の技術者や設備工事の担い手(サブコン)が確保できない危険性もあり、より確実性が高い方式へ切り替える運びとなった。
 設計段階から施工者が参画するECI方式を導入することでこうした課題の解消を図る。建築・設備など工種ごとに個別発注する「分離ECI」とすることで、設備工事でゼネコンがサブコンの協力を得られない場合の参加機会喪失リスクにも対応できる。
 当初は工期を約36カ月とみていたが、この期間での施工は困難とする意見が多数あったため、想定工期を41〜50カ月に改める。工期変更後でも、当初の完成時期(31年度内)は維持できる目算。
 2月時点での本体工事費の概算は約680億円だが、発注段階(7月時点)の費用を機械的に計算すると約690〜710億円となる試算が出ている。26年度の資材などの改定単価を考慮し、発注前に最新事業費を算定することで遅滞なく事業者を選定する考え。
 設計費や移転費も含めた総額は2月時点で約740億円、7月時点では約750〜770億円となる想定だ。
 まずは基本設計を4月にとりまとめる。パブリックコメントを受けて▽外装計画▽内装計画▽屋上計画▽駐輪場▽非常用発電機▽そのほか外構計画――などを合理化しつつ、中広場棟の面積を縮減することで約16億円のコストを抑制する。
 その後は5月を基本設計周知期間に充て、6月定例会で技術協力業務委託費などの予算措置を行うイメージ。7月に優先交渉権者選定などの発注手続きを進めて、年内には契約に至る流れ。
 分離ECIを採用するに当たって、少なくとも建築と設備は工種を分ける見通しだが、実際にどこまで分割するかは今後の調整事項としている。それぞれの技術協力業務を発注した後、合意に至ればそれぞれの工事を別途で契約する流れ。
 現段階ではプロポーザル方式で事業者を選定する予定だ。一般競争より価格競争性の低下が見込まれるなどの留意点はあるが、技術提案を受けることで事業者選定時の競争性や公平性は確保できるとみている。
 その後は27年度に実施設計を終えて工事契約まで行い、28〜31年度に工事・移転供用を行う予定となっている。

提供:埼玉建設新聞