松山市は、「JR松山駅周辺まちづくりプラン」を公表した。「愛媛・四国をつなぎ、松山を楽しむをコンセプト」に「80〜100年に一度」といわれる大規模再開発を目指す。単なる駅の改修にとどまらず、多目的アリーナやバスタ、にぎわい施設などを整備し、スポーツ、エンターテインメント、そして暮らしが融合する「四国の新たな拠点」を目指す考えだ。2028年度の西口駅前広場整備を皮切りに、31年度のアリーナ供用、33年度のにぎわい施設供用などを目指す。
駅の西側、旧車両基地跡地には公設民営なら整備費約200億円と想定し「5000席規模の多目的アリーナ」を誕生させる。プロバスケットボール「愛媛オレンジバイキングス」の本拠地として、また大物アーティストのコンサート会場として、臨場感あふれる四国最大級の熱狂を生む拠点を見込む。
試合がない日でも、サブアリーナや周辺の広場は市民に開放され、家族連れが散歩や軽いスポーツを楽しめる「公園のような空間」を提供する。
交通の利便性も劇的に向上させる。駅東側では、路面電車の引き込みを行い、現在、駅から少し離れた場所にある伊予鉄道の路面電車が、駅前広場の中まで直接乗り入れできるようにする。JRの改札を出てすぐ目の前で電車に乗れるようになり、観光客や通勤・通学客の移動がスムーズになる。
高速バスやタクシー乗り場を集約した、いわゆる「バスタ」的な交通結節点(ターミナル)も整備する予定で、公共交通のハブ機能が強化される。
このバスタ上部には、民間の力を活用した複合ビルを計画する。地上面に交通ターミナルや駅前広場を設ける立体道路制度を活用する計画で、低層階には仕事帰りに立ち寄れるデパ地下のような商業施設やカフェ、中高層階には観光・ビジネスの拠点となるホテルやオフィス、さらに都市型マンションも入る予定。
また、立体道路制度による高架化によって駅の東西が自由に行き来できるようになり、これまでの「駅の裏側」という概念が消え、駅東西の街全体が回遊性の高い空間に生まれ変わることになる。
今後のスケジュールについて、多目的アリーナは、近年アリーナの整備に採用されつつある「BT+コンセッション方式(建設と所有権移転に運営権の譲渡を組み合わせた官民連携)」によるに公設民営での事業手法とした場合、26年度に事業者の公募・選定を行い、27年度から民間による基本・詳細設計、29〜31年度の建設工事を経て31年度の供用開始を目指す。
また、にぎわい施設(商業施設・ホテルなど)についても26年度に事業協力者を公募・選定し、27年度に開発事業者の公募・選定・契約を進め、31年度の着工、33年度の供用開始を見込み、必要な手続きを進める。
この他、西口駅前広場の供用と路面電車の駅前乗り入れ(軌道引き込み)開始目標を28年度とし、整備する計画だ。
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建通新聞社