京都市は25日、京都駅前の再生に係る意見まとめの修正案を明らかにした。
京都駅前の再生に係る有識者会議の意見まとめ案について、1月から2月にかけパブリックコメントを実施。意見者数は480人・意見総数は1253件だった。
パブコメを踏まえた意見まとめの修正案を有識者会議に報告した。有識者会議は市への提言書をまとめる。
意見まとめの修正案によると、「おおむね20年後までの将来像」「京都駅を中心とした主に商業・業務が集積する区域(京都駅から東西それぞれ約450m、南北それぞれ約300mとし、東は河原町通、西は堀川通、北は七条通、南は八条通。用途地域は大半が商業地域(建ぺい率80%、容積率600%))」「駅前広場は、新たな建物利用を伴うような大規模な改変ではなく、既存機能の拡充を前提とする」を基本に検討。
京都駅前が果たすべき役割・将来像として、▽京都の玄関口にふさわしいまち▽京都経済のけん引役、共創の一大拠点▽行きたくなる・過ごしたくなるまち▽利便性の高い交通結節、駅とまちのスムーズなつながり−を設定。将来像の実現に必要な取組として、▽成長と共創・交流を促す多様な都市機能の集積▽駅や駅前広場の機能向上、楽しみ、憩える「人中心の空間づくり」▽回遊性の向上・歩いて楽しいウォーカブルなまちづくり▽京都駅前にふさわしい良質な街並みの創出▽公民連携・エリアマネジメント−を挙げた。
戦略的な誘導として「建築費が高騰するなか、事業性の点から現行規制の下では建替え等の整備が進みにくく、将来像実現に寄与する貢献も困難。民間投資を促す視点が不可欠である。この状況を踏まえ、都市計画によるインセンティブ手法の活用等によって、戦略的に将来像を実現していくべき。具体的には、まちに望ましい機能の導入、交通結節点の機能向上、歩行者空間の充実等による回遊性・快適性の向上、目指す街並みの実現、防災・環境・バリアフリー性能の向上等に資する取組を条件に、絶対高さや斜線制限などの建物高さや容積率の規制を緩和する規制誘導手法を導入すべき。規制誘導にあたっては、まちの統一感、事業のし易さ、想定される建物用途や建て方を考慮し、実現性・事前明示性の高い条件設定をすることで、民間開発の質を高め、エリア全体の価値向上につなげるべき」などとした。
このほか「高い国際競争力を持つビジネス拠点を目指し、国内外から様々な企業・人材が集い働きたくなる、豊かな空間を備えたクリエイティブなオフィス空間を創出・集積すべき」「限られた空間で戦略的に上記施設(〇MICE施設・コワーキングオフィスなどのビジネス関連施設〇働く環境を支え、まちの賑わいを生み出す商業施設。特に沿道低層階は重要〇京都の個性や強みを感じられる文化芸術・学術・研究開発の関連施設〇周辺の特色あるまちづくりとの連携)を誘導するため、ホテルや住宅は立地誘導の対象とすべきでない。一方、既存の土地利用の状況や、事業実現性の観点を踏まえ、一定の立地は認めるべき」「駅前の街並みや周辺寺社等からの眺望に配慮し、建物高さの上限は、駅前広場周辺は京都駅ビル同等の60mまで、その周囲は45mまでが妥当である。高層化による圧迫感の軽減、統一感ある壁面やスカイライン形成のため、一定の壁面後退をすべき」などを挙げた。
京都駅前の再生の実現に向けた短期、中・長期のスケジュールイメージについて、主なものをみると、[都市機能の集積]都市計画見直し・まちづくりガイドラインを経て、民間建物の順次更新による集積、[駅前広場・空間再編]広場の再編に向けた調査・検討・社会実験などを経て、広場の再編、[道路空間(塩小路・烏丸通等)・空間再編]道路空間の再編に向けた調査・検討・社会実験などを経て、道路空間の再編−など。
◇
都市計画局は、京都駅前の再生に係る取組(ウォーカブルなまちづくり)を令和8年度当初予算に4900万円を新規予算化した。
交通結節点としての機能強化や、快適性・回遊性の向上など、駅前広場及び周辺道路のあり方の検討の基礎とするため調査などに入る。主な実施内容は@バス・タクシー乗り場における利用状況調査A駅前広場や周辺道路の車両・人流調査B駅前広場及び道路空間の再編の在り方を検討。