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建設経済新聞社
2026/04/13

【京都】旧鴨脚家住宅を企業の迎賓施設に用途変更 東棟は解体・増築を計画

 京都市左京区の旧鴨脚(いちょう)家住宅について、京都市の「歴史的建築物の保存及び活用に関する条例」を活用し、用途変更し迎賓施設に活用する計画が進められている。
 伝統的な木造建築物などの歴史的建築物は、建築基準法が適用されることにより、建築物の保存、活用のための建築行為が困難となるが、同条例を活用することにより、建築基準法の適用を除外する一方、安全性の確保や市街地環境の保全等について建築物の価値を踏まえながら状況に応じた措置を講じることで歴史的建築物の保存及び活用を図る。
 土地・建物の所有者は鰍rCREENホールディングス(京都市上京区)。京都市指定名勝「鴨脚家庭園」に面して建つ旧鴨脚家住宅について、西棟及び門を住宅から企業の迎賓施設に用途変更するとともに、庭園との関係性を踏襲する形で東棟を解体・増築する計画。
 所在地は京都市左京区宮河町9、9−2で、敷地面積は678・92u。用途地域は第二種住居地域、一部は第一種低層住居専用地域(建ぺい率60%(一部40%)、容積率300%(一部100%)。歴史遺産型美観地区一般地区、風致地区第3種地域、下鴨神社周辺特別修景地域。
 保存建築物の旧鴨脚家住宅の西棟、門は、W造平屋建、193・45u(建築面積196・86u)。
 天保12年の建築と伝わる西棟は、構造補強を行ったうえで、茶室を兼ねた離れ座敷とする。門は部材の健全化を図り、現状を保存しながら施設の一部として活用する。
 西棟は、▽京都市指定名勝である庭園の構成要素として、庭園からの外観を保持する▽後補増築部分を除却し、意匠を復原する▽内部は、床の間や床脇等の意匠は現状保存しつつ、水屋と炉壇を加えて茶室として改修する▽建築物を長く活用していくため、劣化部分の健全化を図り、耐震改修を行うことにより地震に対する安全性を確保する。屋根瓦は空葺きとし、屋根の軽量化を図る。
 門は、▽社家の居宅としての趣を残しているため、現状を維持し、迎賓施設の門として活用する▽構造安全性を考慮し、劣化部分の健全化を行う。
 東棟は、▽下鴨本通の拡幅時に増築された東棟は、庭に面する外観意匠を踏襲しながら解体・増築し、下鴨神社の神官だった鴨脚家の歴史を伝えるギャラリー等を備えた迎賓施設として整備する。
 諸手続きを経て、令和8年5月頃に工事着手し、9年6月頃の完成を目指す。