倒産件数は4年連続で増加。14年ぶりの高水準に―。帝国データバンク大阪支社が集計した近畿地区の2025年度の倒産状況によると、倒産件数は前年度比4・0%増の2700件で、2923件の倒産があった11年度以来の高い水準となった。物価高や人手不足、値上げ、利上げによるコスト増の他、後継者難も重なり、事業継続をあきらめる企業が相次いだことが倒産増につながった。「建設」は全9業種のうち、前年度からの増加件数で最多となった。今後については「中東情勢悪化」による倒産多発に警戒感を示している。
■建設の増加件数はトップ
倒産件数のうち、業種別では9業種中7業種で前年度比増となった。「建設」は526件で、前年度と比べ33件増え、全体を押し上げる形となった。「建設」の負債総額は572億2900万円。全体でもトップだった中川企画建設の負債額222億2200万円が押し上げる形となり、前年度より18・5%増となった。さらに前々年度からは106・8%増と、倍増した。
全業種の負債総額は2854億0800万円で、前年度比16・4%の減少となり、2年連続で減少した。負債1億円未満の小規模倒産が全体の8割以上を占め、同100億円以上は3件にとどまった。
■緩やかな増加局面は継続へ
帝国データバンク大阪支社では、倒産動向に影響するリスクとして▽中東情勢の緊迫化、長期化▽原油高・円安による物価高の再燃▽原料調達コスト上昇、供給不安の広がり▽インバウンド需要減▽金融機関による融資先選別の動き―を挙げる。その上で、今後の推移について、「当面は倒産件数が減少に転じる要素が乏しく、倒産の緩やかな増加局面が続く」との見方を示した。
※グラフは建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社