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滋賀産業新聞
2026/04/15

【滋賀】野洲市 野洲文化ホールの大規模改修

 野洲市は、JR野洲駅南口にある野洲文化ホールの大規模改修工事について概要をまとめた。設計内容の検証結果から▽バリアフリー対策が不十分▽客席数の減少▽改修費用の増嵩―により、現施設の改修での対応には限界があるとしている。今年度に基本計画を策定する野洲駅南口周辺整備事業では、同ホール等が立地する市有地の活用にあたり、ホール大規模改修のほか、既設を廃止して新たな施設を建設する2案(▽エンターテイメントアリーナ整備▽企業オフィス誘致と新小劇場整備)の計3つの案をベースに検討を進める。
 野洲文化ホール(野洲市小篠原2142)の施設規模はRC造(一部SRC造)3階建、延5100平方b(大ホール約1000名・小ホール約100名収容)。開館後40年以上が経過し設備等の老朽化が顕著であり、継続利用が困難な状態のため昨年4月から休館している。また、同ホールに隣接する野洲文化小劇場(同)は、文化施設集約化の方針により今年度の解体を予定していたが、文化ホールのあり方(改修計画の是非)および野洲駅前の活性化について検討を行うことから、2028年3月末(令和10年3月末)までを目途として利用を継続する。施設規模はRC造(一部SRC造)2階建、延1121平方b(約300名収容)。
 設計業務(野洲文化ホール〔大規模改修工事〕・野洲文化小劇場〔解体工事〕)は24〜25年度(令和6〜7年度)、水原建築設計事務所(彦根市)が担当した。主な改修内容は▽屋上(屋根)=防水、葺き替え▽外壁=タイル撤去▽舞台設備・機器=更新(デジタル化)▽大ホール吊天井=天井撤去のうえ落下防止対策▽客席=座席更新▽トイレ=増設、洋式化▽小ホール=音響、照明の簡易操作化▽コミュニティセンター棟=照明LED、空調更新▽小劇場=解体撤去―。想定工期は概ね2年(工事準備、再開リハーサル等を含む)。概算費用は約39億円(諸経費、税込)。
 3月に改訂した野洲駅南口周辺整備構想において、既存の文化ホール・文化小劇場が位置する市有地Dブロック(約1f)の機能検討方針を▽文化ホール大規模改修▽エンターテイメントアリーナ整備▽企業オフィス誘致と新小劇場整備―の3案に絞り込んだ。このうち文化ホール大規模改修については、長く市民に活用された文化機能を維持することは重要であり、文化ホールのあり方を検討する必要があるが、老朽化が進んでいる状況。改修設計を行った結果、想定以上の改修費用が見込まれることに加え、バリアフリー改修が十分に実施できない等の課題が明らかになった。今年度は、これらの課題を踏まえ、改修による費用対効果と人流創出への寄与という面での検証を行うことにした。
 設計内容からの検証によると、人流創出への寄与では▽バリアフリー対策が不十分(2〜3階のトイレ、1階半地下トイレの階段、エレベーター、ホール内の段差について、改修工事においては対応が困難)▽座席の更新に伴う総席数の減少(1008席→888席〔120席減〕)▽人が集う、憩うスペース(仕掛け)がない(ギャラリー、ラウンジ等)―。費用対効果では▽望んでいた改修が実現不可(バリアフリー、市民ニーズ対応)▽席数減による興行面への影響▽工事費の増嵩(約23億円→約39億円)―。検証の結果から、現施設の改修での対応には限界があるとの方向性を示した。
 今後の進め方としては、市民の文化振興(鑑賞、発表)の場所、方策の検討が必要としたうえで、駅南口整備との整合を図りつつ検討を行い、駅前周辺での文化活動を継続させるとしている。
 Dブロックに配置する機能は、人流を生み出し、野洲駅南口周辺全体に、にぎわいを波及させる重要な役割があると考えられているため、今年度にDブロックの整備方針を定め、対象エリア全体の市有地(A〜Eブロック〔約2・6f〕)の整備効果を高める基本計画(施設計画、事業スキーム等)を策定する。野洲駅南口周辺整備基本計画策定業務委託について、公募型プロポーザル方式により業者選定を行う。参加申込・提案書提出期限は5月11日。
 なお、野洲駅南口周辺整備構想改訂支援業務(昨年度)は、合同会社デロイトトーマツ(東京都千代田区)。

提供:滋賀産業新聞