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建設経済新聞社
2026/04/20

【京都】府営住宅の更なる活用検討など 令和7年度包括外部監査で提言

 京都府はこのほど、令和7年度包括外部監査報告書をまとめ、明らかにした。
 京都府包括外部監査人は白井太郎公認会計士。監査テーマは『収入確保策と未収金管理に関する事務の執行について』。
 主な内容をみると〈府営住宅(集約予定含む)の有効活用の更なる検討〉として「京都府は、老朽化した府営住宅など多数の空室を抱えている。また集約して府営住宅の処分等により空室を減らすことも考えられているが、住人の高齢者など住宅確保要配慮者等の住宅確保も重要であるため、短期的な集約化は進められない現状となっている。令和5年1月から、府営住宅の有効活用の取組として、府営住宅ストック公民連携活用事業の推進により、高齢者の生活支援等に活用され始めているが、さらなる検討と行動が必要と考える。従来の利活用のみに縛られない柔軟な発想を受け入れ、時代の変化についていけるよう、集約予定の府営住宅も含めた公営住宅ストックの利活用について、弾力的な運用の検討と実現を期待する」とした。
 また〈府営住宅の利活用に対しての弾力的な運用〉として「令和5年1月からスタートした公民連携活用事業の成果が現れるには時間を要するが、府営住宅の視察の中で事業に参加している団体に話を聞く機会があった。問題点として『物件の改修や物品の調達は事業者の負担となる点は許容できるが、団地の居室を改修し、入居者を募集したとしても、使用許可が1年であるため、改修費等の回収ができなくなるリスクが発生する』とのことだった。このような問題には事業者と一体となって対応を考える必要がある。契約期間の長期化や改修費負担の軽減に向けて、行政財産であっても、普通財産としての運用を適用するか、期間の弾力的な運用や使用料の減免が必要」とした。
 このほか、〈ネーミングライツ対象施設の拡大〉について、「京都府におけるネーミングライツは3施設にとどまっており、近隣の自治体と比較しても導入数は少ない。ホームページ上には『現在募集はありません』と掲載されているが、他の自治体の状況を考えると、対象となりうる施設はあるのではないか。例えば、運動公園や自然公園を構成する施設やベンチ、遊歩道、歩道橋、文化施設等、随時募集が可能な施設になると考える。ネーミングライツは、長期的な維持管理費用をまかなう収入である。対象施設となりうる施設を拡大すると同時に、対象施設をホームページに掲載し、随時募集を行い、積極的に門戸を開放する方向転換が必要」と指摘した。
 〈人材派遣型企業版ふるさと納税の活用〉として、「京都府では、人材派遣型企業版ふるさと納税の活用事例はないとのことだが、同制度を活用することで、京都府は実質的に人件費を負担することなく、専門的知識・ノウハウを有する人材を寄付活用事業に活用できるメリットがある。また京都府の関係人口の創出拡大も期待できる。一方、企業側にも派遣した人材の人件費相当額を含む事業費の最大約9割に相当する税の軽減メリットを享受しつつ、企業のノウハウ活用による地域貢献と併せて、企業の人材育成の機会としての活用可能性もある。人材派遣型企業版ふるさと納税を積極的に検討し、各部局の事業にあった活用を計画・実行されたい」とした。
 ふるさと納税については「個人版ふるさと納税には所管部署がない。一方、企業版ふるさと納税の所管部署は、総合政策環境部・総合政策室となっているが、寄付活用事業の検討、営業活動、寄付受入事務等は事業実施部局が主体となってその役割を担っている。個人版も企業版も、ともに京都府全体での取組というよりも、各事業所管部局の事業に応じた寄付金募集にとどまっているという心証を受ける。ふるさと納税の全体を所管する部署の創設を検討されたい。寄付収入を増やすには、寄付者にとって魅力ある提案を行い、寄付者がアクセスしやすい統一的な周知、募集を行うことが必要と考える。そのためには、ふるさと納税の全体を所管する部署の創設が有効と考える。所管部署に部局横断的な事務事業の支出と寄付収入のプロジェクトを立ち上げ各部局と協議・共有できる権限と責任を付与し、専任の人員確保や、統一的な寄付収入プロジェクトの管理、成功事例の横展開など京都府全体としての積極的・戦略的な自主財源確保に向けた展開を期待する」とした。