発注方式は総合評価を採用予定
軽井沢町は、役場庁舎整備事業に向けて実施してきた民間事業者へのサウンディング調査の結果を公表し、発注方式として総合評価落札方式を採用する方針と、契約締結までの想定スケジュールを示した。4月22日に開催された議会全員協議会で明らかにした。
町が示した発注までの想定スケジュール(案)によると、2026年4月から6月初旬にかけてサブコンを含む関係事業者へのヒアリングを実施し、6月議会までに発注区分(一括発注か分離発注か)および参加形態(単独、またはJV)を決定する。その後、年末までに発注区分や選定方法、評価項目および配点を整理し、27年3月中に予備公告、4月1日に入札公告を行う予定としている。
公告後は、4〜5月に参加申請や質疑応答を行い、5月中から6月中にかけて技術提案書および入札書の提出を受け付ける。7月にはヒアリングと評価を実施し、優先交渉権者を決定、7月末に仮契約を締結したうえで、8月に本契約締結を見込む。
サウンディング調査では、総合建設工事業者10社がアンケートに回答し、このうち9社が個別対話を希望した。町の整理によると、本事業への関心は高いものの、近年の建設需要の高まりを背景に、主任技術者や設備工事業者の確保が困難な状況にあり、民間案件との引き合いも強いことから、受注を検討する案件を厳選せざるを得ないとの声が多く聞かれたという。
このため同町は、工事費や工期といった応札判断に直結する条件について、事業者側のリスクや要望を踏まえた配慮が不可欠との認識を示している。
工事費に関しては、予定価格や事業費の見通しが不明確なままでは参加意欲が高まりにくいとの指摘が多く寄せられた。町はこれを受け、実施設計の進ちょくに応じて概算事業費を段階的に開示するとともに、入札公告時点で予定価格を公表することを検討している。
技術提案については、過度に詳細かつ高度な提案を求めると事業者の負担が大きくなり、参加意欲の低下につながる恐れがあるとの意見を踏まえ、地域貢献、工期遵守、品質確保の考え方など、方針レベルの簡易な提案を評価項目とする方向で検討を進める。
参加形態については、単独またはJVのいずれも可能とする柔軟な条件を想定。技術提案の中で地域貢献の度合いを評価するほか、JV参加についても適切に評価できる仕組みを構築するとしている。
工期については、夏期の工事自粛期間や寒冷地特有の施工条件により、建築工事の工期が約24カ月と比較的短い点が課題とされており、一部外構工事を含めた工程調整など柔軟な対応を検討する。設備工事業者の確保については、個別ヒアリングの結果を踏まえ、建築との一括発注とするか、あるいは分離発注とするかを判断する方針だ。
物価上昇への対応では、契約後のコスト増を考慮し、スライド条項の起算日を入札日とする見通しを示した。技術者配置要件についても、役場庁舎に限定せず、同等規模のオフィスビルなどの実績を含めて評価対象とするなど、参加要件の緩和を検討する。
基本設計段階における施設概要は、RC造・S造(一部木造)3階建て、延べ約9635u。敷地面積は約3.3haで、利用者用170台、公用55台の計225台分の駐車場を敷地内に整備する計画だ。実施設計は山下設計・三浦慎建築設計室設計JVが担当し、履行期間は27年2月末まで。総事業費は、2月に公表した123億9000万円から現時点で変更はないとしている。
提供:新建新聞社