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建通新聞社(中部)
2026/04/23

【愛知】国土交通省名古屋港湾 対岸に移転へ

 国土交通省名古屋港湾事務所は、同事務所庁舎の移転を計画している。現在の庁舎は、建物が老朽化していることに加え、防潮堤より海側の堤外地に位置。津波による浸水被害が懸念されているため、中川運河の対岸に移転することで災害リスクの低減を目指す考えだ。移転に向けて、2026年度から新庁舎の実施設計に着手する。
 整備スケジュールは未定。予算要求が順調にいけば27年度の新築着工が可能であるものの、現時点で全体事業費などが未確定であるため、完成・移転時期は決めていない。
 移転する場所は、名古屋市港区西倉町にある約4000平方bの土地。敷地東側には市道西築地第10号線が通っており、南側にはシートレインランドや名古屋港水族館、北側には介護老人保健施設トリトンがある。この土地は堤内地であり、津波発生時の浸水リスクを低く抑えられるため、移転先に選ばれた。過去にはJR貨物が港まで貨物線を引くための線路用地と使用されており、現在も同社が所有しているため、賃借して庁舎を整備する。
 現在の庁舎建物の規模は、鉄筋コンクリート造3階建て延べ面積1581平方b。建築面積は723平方b。55年前の1971年に完成し、4月時点で52人の職員が勤務している。新たな庁舎の規模は、現在と同程度の規模を見込んでおり、桟橋や資材置き場などの付属施設は新庁舎のそばに移設する。
 名古屋港は、貿易黒字額と総取り扱い貨物量が日本一。名古屋港湾事務所は、その物流拠点の機能を強化させるべく、岸壁や航路などのインフラ整備や、港湾施設の老朽化対策を担っている。一方で、庁舎の老朽化と津波被害の懸念に加え、アクセス道路が非耐震の橋梁1本であるため、災害発生時のリダンダンシー確保なども課題。このため、災害リスクの少ない場所に移転することになった。
 移転後の現庁舎は、解体・更地化した上で、土地所有者の名古屋港管理組合に返還する予定。なお、中部国際空港島(常滑市)にある常滑出張所の移転は、検討していない。
 実施設計業務の委託先は、総合評価落札方式一般競争入札で選定した結果、3080万円(税抜き)で、日総建(東京都渋谷区)に決定した。業務名は「令和7年度名古屋港湾事務所庁舎実施設計」。履行期間は2027年2月26日まで。
提供:建通新聞社