大阪圏でデータセンターや国際海底ケーブルなどのデジタルインフラ整備を促進するため、官民が協力して取り組む「大阪デジタルインフラ協議会」が4月28日に発足した。2029年度にも新たなデータセンターの建設に着手する計画だ。大阪府市の副首都構想と連携し、首都のバックアップ機能を備えた国際競争力の高い都市への発展を目指す。
協議会では今後、データセンターについて優先的に検討し、大阪圏で施設を集積するために行政主導で実践すべき事案の具体化などに焦点を当てる。本年度は、デジタルインフラ整備に必要な要件や環境・動向などの調査を経て9月ごろに中間報告を行い、年度末に基本方針を策定する。
■立地特性に合わせた集積地形成へ
検討項目のうちデジタルインフラを促進するための環境整備では、データセンターの集積を図るための検討や通信インフラの機能強化、設備投資と施工力の在り方の検討、規制緩和に向けた取り組みなどを協議する。
データセンターは、郊外型、湾岸型、都市型など、大阪圏の立地特性に合わせた集積を図る。現在は彩都地区(5棟)、堺湾岸地区(3棟)、大阪市内(4棟)に既存施設があるが、それぞれの地区で拡張可能性や先行施設の活用、新たな立地などを検討する方針だ。
設備投資と施工力の在り方に関する検討では、設備の供給力強化、初期投資負担の軽減、専門人材の充実・確保などに取り組む。
協議会設置の準備調査として行われたアンケートでは、設備・施工力の逼迫(ひっぱく)に加え、建設費の高騰や金利上昇による初期投資負担額の増加などが課題として挙げられていた。
■官民で協力して方向性検討へ
協議会の設立に当たり、会長の吉村洋文大阪府知事は「大阪として副首都を目指す中、デジタルインフラの整備が非常に重要となる」と説明し、「加速するAI技術やクラウドの活用に向け、データセンターの整備などを官民で協力し、方向性を固めて進めていきたい」と意気込みを示した。
また、今後の方針などの説明を受けて行った意見交換では、「電力会社とデータセンター開発会社の工期に関する認識を擦り合わせる必要がある」といった声が上がった。
協議会の会員は▽エクイニクス・ジャパン▽NTTグローバルデータセンター・ジャパン▽NTTドコモビジネス▽NTT西日本▽大阪ガス▽大阪メトロ▽オプテージ▽オリックス▽オリックス不動産▽関西電力▽関西電力送配電▽KDDI▽さくらインターネット▽ソフトバンク▽大和ハウス工業▽JR西日本▽日立製作所▽三井住友銀行▽三井住友信託銀行▽三菱UFJ銀行▽りそな銀行―の21社。
※写真は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社