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新建新聞社
2026/05/01

【長野】長野県 東信地区で進む「ため池」防災整備

東御・上田地域で計画的な機能更新
田楽池と塩之入池で26年度設計
 長野県は東信地区において、農業用ため池の機能維持と防災力の強化を目的とした整備を段階的に進めている。東御市と上田市・青木村にまたがる基幹施設が対象となる。
 対象は、東御市八重原台地の「田楽池」と、上田市と青木村にまたがる「塩之入池」。いずれも築造からの年数の経過に伴い、施設の安全性確保が大きな課題となっている。
 田楽池は、堤高4.99m、堤長250m、提体積1万2300m3、貯水量5万1000m3を有するため池で、地域農業を支える水源として利用されているが、近年の豪雨評価や耐震診断により、堤体の余裕高不足や地震時の安定性の低下、堤体からの漏水が確認されている。
 同池では、堤体の耐震性向上と漏水防止を目的に、堤体ののり面保護工事(L237m)および内部への鋼矢板設置による漏水防止工事を実施する。あわせて、堤体の切下げに伴う堤体改修を行う方針で、具体的な工法は設計を進める中で明確化していく。
 一方、塩之入池は堤高18.5m、堤長122m、提体積9万9700m3、貯水量20万8000m3を有するため池で、堤体そのものの耐震性は一定程度確保されているものの、洪水時に必要な余裕高が不足していることが課題となっている。また、取水設備では腐食や劣化が進み、操作性に支障が生じているほか、底樋の漏水やクラックも見られるなど、放流・取水機能の低下が進行している。
 塩之入池では堤体補強は行わず、洪水吐の改修によって必要な余裕高を確保することを軸に整備を進める。具体的には、流下能力を高めたボックスカルバート構造(L21m)による洪水吐の再構築と、放流水路(L112.1m)の整備を実施し、洪水時の安全性向上を図る。あわせて、老朽化した取水設備についても更新を行い、斜樋のゲート化や底樋の更生により、水管理機能の回復と維持管理性の向上を図る。
 両事業のスケジュールは、26年度に設計業務を進め、27年度に工事着手し、同年度内の完成を目指している。
 また、27年度以降には青木村や上田市丸子地区におけるため池改修も計画しており、東信地区全体での計画的な防災対応が進められていく見通しだ。

提供:新建新聞社