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建設経済新聞社
2026/05/11

【京都】今後10年の住宅政策で中間素案 先進的な団地再生のノウハウ汎用化など

 京都府は、「今後10年の住宅政策のあり方について−中間とりまとめ(素案)−」を固め、府住宅審議会に示した。
 素案の構成は、@京都府の住宅・住生活にかかる現状と課題等((1)はじめに(2)社会経済情勢等の変化(3)住宅施策等に係る課題(4)関連計画))、A住宅政策の方向性と施策の推進について((1)子育てに優しい社会を支える住まいづくり・住環境整備(2)多世代が支え合い、高齢者、障害者などが暮らしやすい住まいづくり・住環境整備(3)重層的な住宅セーフティネットにより住宅確保要配慮者が安心して暮らせる住生活の実現(4)地域の文化・特性の継承・発展(5)良好な住宅ストックの形成・維持・継承(6)脱炭素社会を見据えた環境・エネルギー問題への対応(7)頻発・激甚化する災害への備え(8)住まいの多様な情報が身近にある環境(9)事業主体や担い手の育成・連携)。
 主な内容として、▽子育て世帯のニーズに応じた住宅を確保し、子育て支援を推進すべき▽公営住宅においても、子育て世帯が利用しやすい整備を促進するとともに、空き住戸を民間事業者に活用してもらうことで子育て世帯をサポートする取組を促進すべき▽「子育てにやさしい住宅・住環境ガイドライン」の周知等を通じて、適切な住情報の提供を図るべき▽地域全体で子育て世帯をサポートできるように空き家等を子育て支援活動に活用する取組を促進すべき▽(高齢期に適した住宅の普及促進で)助成や融資制度の活用による住み続けられる住宅改修への経済的な支援を推進すべき。高齢期に住み続けられる住宅へのバリアフリー化、部分的改修及び定期的なメンテナンス等の実施に対して市町村と連携した情報提供を充実すべき。安全で快適な居住を実現するため耐震性の乏しい住宅に住む高齢者に対して最低限の簡易な耐震改修への誘導を検討すべき▽公営住宅の供給においては費用対効果を踏まえた安定的な供給方法の検討と併せ、地域における公的賃貸住宅全体のストック数や地域特性、需給バランスを踏まえた適正な供給量の検討を行うべき▽地域特性に合った住宅政策を展開すべき▽地域の住宅事情をよく知る担い手の育成に向けた取組を検討すべき▽市町村の取組に対する府の支援を継続するとともに、特に北部地域における取組に対して府の支援を検討すべき▽公営住宅等の利活用も含めた地域での活動を行う団体等との連携や活動支援を検討すべき▽地域に根差したモデル住宅事業の推進を検討すべき▽京都ならではの景観、建築、コミュニティの文化の醸成を継続すべき▽これまでの先進的な団地再生などの取組で得られたノウハウを汎用化し、他の事業主体への継承に努めるべき▽耐震化、バリアフリー化、省エネルギー化長寿命化などによる住宅改修により、既存住宅ストックの性能向上を図るべき▽良質な住宅ストックの形成に向け、特に住宅需要の高い地域では住宅ストックに係る各種制度のより一層の普及を促進すべき▽マンション管理の適正化においては流通促進の観点から、特に不動産市場の力で管理の適正化を促す仕組みづくりが重要▽高経年マンションの維持管理や建替え、大規模改修等への支援に関する相談体制を充実すべき▽地域特性に応じた空き家の発生予防から除却等を含めた空き家対策の推進のため、市町村、関係団体との連携の強化を検討すべき▽住宅の総合的なエネルギー消費の抑制に向け、省エネ性能の高い設備の導入や適切な維持管理を含む長寿命化等に向けた取組を促進すべき▽省エネ性能の向上による住まい手のリスク低減についても啓発し、住宅の省エネルギー化を促進すべき▽断熱改修などの比較的安価で身近な施策により性能向上の効果を実感できる取組を検討すべき▽公営住宅等においても府内産木材利用を促進するとともに、率先してネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)など省エネルギー性能の向上を推進すべき▽耐震化についてはストックベースの考え方に基づき、地盤対策も含め社会的施策の推進として検討すべき▽耐震シェルター設置など比較的安価に実施できる対策については耐震診断や耐震改修の促進とともに制度活用に向けた周知を検討すべき▽密集市街地における地域資源や、コミュニティ内の協定等を活用した二方向避難の確保などの施策を推進すべき▽住宅金融支援機構等、関係団体との協働による必要な耐震施策を周知すべき▽地域特性に応じた市町村の取組に対して府との連携を推進すべき▽公営住宅等における災害対策(雨水貯留施設の設置等)を進め、地域全体の役割分担の中で地域防災への貢献を推進すべき▽被災者に対する応急的な住宅の提供や既存ストックの活用を促進すべき▽地域にふさわしい住宅施策の推進に向け、市町村の取組みを支援する府の役割がますます重要▽府民に対して信頼できる事業者に関する情報を共有すべき▽地域に精通した担い手の育成を含めた地域特性に適応した住宅政策の展開を検討すべき−などを盛り込んだ。
 今後は、9月議会に中間案を報告し、府民から意見を募るパブリックコメントを経て、令和9年2月議会に最終案を報告し、3月に計画を策定する予定。