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滋賀産業新聞
2026/05/12

【滋賀】野洲市 さざなみホールの活用検討

 野洲市は、一昨年末に閉館した文化施設『さざなみホール』の新たな活用について、2025年度(令和7年度)に取り組んだ情報収集等を踏まえ、具体的な検討を進める考えだ。
 26年度(令和8年度)は、施設利用の支障となっている原因の一つである雨漏れ対策等の外装改修に向け、どのような手法で費用はいくらになるかを把握する目的で、設計や工事に取り掛かる前段としての調査や、25年度(令和7年度)に得られた市民意見等を踏まえての事業化に向けた可能性調査を行ったうえで活用の方向性を定めることにしている。
 現時点では、27年度(令和9年度)に改修設計、28年度(令和10年度)の改修工事を想定するが、26年度(令和8年度)に行う外装調査・活用事業基礎調査の中で、民間提案に沿った内容で事業を進めるということになれば、スケジュールは流動的となる。
 さざなみホール(野洲市比留田3313―3)は1992年(平成4年)竣工。施設規模はRC造3階建、延3447・23平方b(建築面積3175・14平方b)。敷地面積は2万2174・23平方b。500人収容の音楽ホールと会議室等の市民活動施設で構成。黒川紀章建築都市設計事務所(東京都千代田区)が設計した。近年、空調設備が頻繁に故障し、夏季・冬季において快適に利用できない状況となっていたことから、2024年(令和6年)12月27日に閉館。ホール機能を廃止した。
 既存施設は解体工事を予定していたが、「まちのシンボルである、高名な建築家・黒川紀章デザインの建物を無くすのは惜しい」などの市民の声を聞く中で方針を見直し、市民ニーズを踏まえた魅力ある施設づくりを目指して、建物は解体せず改修(リノベーション)・用途変更により利活用を図ることになった。
 25年度(令和7年度)に行った主な取り組みは、@市民意見の把握、A活用方法の事業者等意見の把握、B建物改修に関する意見収集。
 「@市民意見の把握」では、市民がどんな機能を望んでいるか、意見を聴取した(意見交換ワークショップ、ホームページ等でアンケート実施など)。
 「A活用方法の事業者等意見の把握」では、民間活力を活かした施設活用の可能性があるのか、様々な事業者にヒアリングを行った(国土交通省サウンディングに参加し、3件の提案を受けた/個別の協議を実施し、民間による運営の可能性を探った)。
 「B建物改修に関する意見収集」では、施設を再び利用するために必要な改修の可能性や、設計に入る前に確認しておくべき事項について、建築の専門家や建築設計事務所、建築工事施工業者に意見を聴いた。
 26年度(令和8年度)は「B建物改修に関する意見収集」を踏まえた外装調査に合わせ、「@市民意見の把握」「A活用方法の事業者等意見の把握」を踏まえたさざなみホール活用事業化に向けた可能性調査を行い、活用の方向性を定める。
 さざなみホール活用方針検討等調査業務委託について、公募型プロポーザル方式により業者選定を行う。業務内容は、外装調査およびコンサルティング業務。
 外装調査では、外壁躯体コンクリート調査(ひびわれ、白華〔はっか〕、鉄筋腐食に伴う爆裂等の変状を調査する)、屋根、屋上調査(屋根材の浮き、ズレ等の変状を調査する。陸屋根防水面の劣化状況についても調査を行う)、シーリング劣化調査(躯体打ち継ぎ部、サッシ廻り部等の劣化状況を調査する)のほか、内部漏水部確認調査により各室の天井仕上げ面の漏水状況を確認、調査する。天井点検口がある場合は、内部躯体面の目視確認を行う。床浸水跡についても原因の可能性を調査する。これらの現地調査を踏まえ、改修内容検討、概算費用算出、改修工事工程表案作成などを行う。
 コンサルティング業務では、新たな活用に民間活力を導入する場合に、想定される活用方策、事業スキーム、実現に向けた課題、参画意欲等について、5者以上にサウンディング調査を実施し、可能性を調査する。民間事業者の事業性および市の財政負担軽減額を概算し、想定した複数の利活用方策および事業スキームについて、総合的に最も実現可能性の高い案を採用候補とする。今後検討が必要となる課題を抽出したうえで、手続き等を含めた想定事業スケジュールについて整理する。
 11日までにプロポーザル参加申込・提案書提出を受け付けた。書類審査後、プレゼンテーション審査(19日)を経て、21日に結果通知、29日の契約締結を予定している。委託期間は契約締結日から27年(令和9年)3月31日まで。提案上限額は1692万円(税抜き)。

提供:滋賀産業新聞