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建通新聞社(神奈川)
2026/05/25

【神奈川】横浜市 エキサイトよこはま龍宮橋雨水幹線・楠支線 第3四半期に発注繰り延べ 石油製品の調達に懸念

 横浜市下水道河川局は、横浜駅周辺の浸水対策として、エキサイトよこはま龍宮橋雨水幹線楠支線のシールド工事を一般競争入札で第3四半期にも公告する。WTO政府調達協定の対象案件で、工事件名は「神奈川処理区エキサイトよこはま龍宮橋雨水幹線楠支線下水道整備工事」(工種=土木)。年度当初は第2四半期の発注を目指していたが、入札事務手続きの都合や、中東情勢の影響でシールド工事に必要な油脂類の調達に懸念があることなどを考慮し、発注時期をずらした。
 エキサイトよこはま龍宮橋雨水幹線楠支線は、岡野公園(西区岡野2ノ9)〜楠ポンプ場(西区楠町24)の延長約860b区間に整備する新しい雨水幹線。
 時間雨量82_に対応するため、内径2600_の泥土圧式シールド工法で敷設する。発進立て坑については、先行着手した幹線工事で岡野公園に築造した特殊人孔(深さ約60b)を使う。
 楠ポンプ場の敷地内に余裕がないことから、道路を挟んで隣接する横浜駅西口第11自転車駐車場を活用する。駐輪場を南側の空き地に移設し、到達立て坑と作業ヤードの用地を確保。内径7500_、深さ約54bの到達立て坑の他、深さ約18bの分水人孔も築造する。
 分水人孔は既存の鶴屋第2合流雨水幹線と接続。大雨が降った際には、既存雨水幹線から楠支線へと雨水を流す仕組みだ。
 現状では、楠ポンプ場で排水しきれない雨水は、鶴屋第2合流雨水幹線から新田間雨水幹線へと流れ、平沼ポンプ場(西区西平沼5ノ70)で処理している。楠支線を新設すれば、既存雨水幹線やポンプ場の改修時、災害時などの代替管路としても利用が可能になる。
 市によると、リダンダンシー(冗長性)の確保を考慮に入れた上で、楠支線の規模を決めたという。
 詳細設計はパシフィックコンサルタンツ(横浜市西区)が担当した。
 12月までに工事請負契約を締結し、年度内に着工する予定だ。29年度中に楠支線を敷設し、30年度にも暫定供用を開始したい考え。駐輪場の復旧作業なども含め、31年3月までの工期を想定している。

〜テールグリスなどが不足〜

 アメリカのイラン攻撃に端を発する原油不足が、シールド工事に影響を及ぼし始めている。市の担当者によると、シールド工事に必要なテールグリスなどを確保できるか見通せない状態だという。
 テールグリスとは、シールドマシンとセグメントの間で水の侵入を防ぐテールブラシなどに充填(じゅうてん)するグリス。原材料に石油精製品が使われることが多く、ジャッキの油類なども合わせて手に入りにくい状況が続いている。
 工事には一定量が必須となるが、価格が跳ね上がれば予算との乖離が大きくなり、発注が難しくなってしまう。現在は価格調査を行っており、工事発注を目指して市場の動向を注視している。

提供:建通新聞社