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日本工業経済新聞社(埼玉)
2026/06/01

【埼玉】さいたま市、雨水幹線整備へ総額140億円の継続費

 さいたま市は台風や豪雨などの影響で浸水被害を受けた地区を対象に、雨水を一時貯留できる雨水幹線整備に着手する。本年度当初予算で新川雨水8号幹線整備事業に6カ年継続費88億4800万円、東岩槻第3雨水幹線整備事業には4カ年継続費50億円を編成。それぞれ一本の工事として発注する想定で、事業規模からWTO案件に当たる見込み。本年度内の契約締結を前提に据えて、発注時期の調整を進める。
 台風やゲリラ豪雨の発生時に浸水被害が多発している地域に雨水管を設ける計画。既存の雨水管で対応できない降雨量が生じた際に一時的に雨水を貯留して、状況が落ち着き次第、近隣の河川や水路に水を排出するための雨水管を設ける。
 新川雨水8号幹線は指扇駅周辺地区、東岩槻第3雨水幹線が東岩槻駅周辺地区を対象とする。どちらも令和元年東日本台風(台風19号)や2024年8月の台風10号などが発生した際などは床上と床下の浸水、道路冠水などが起きていた。施工方法はシールド工法を予定している。
 新川雨水8号幹線ではφ4m、延長約2420m、貯留量約2万9900m3の貯留管を整備する計画となる。
 おおむね既存の道路に沿ったルートを想定しており、起点はプラザ中央公園(さいたま市西区プラザ83−14)付近。そこからプラザ中央通りを西側に進み、アカシヤ通りと合流した後に北上。主要地方道さいたま春日部線と合流してから再び西側に進行して、指扇駅周辺の「西遊馬歩道橋」付近を終点とする見通しだ。
 東岩槻第3雨水幹線については、南平野第5公園(東岩槻1−12−1)周辺を起点とする。都市計画道路3・4・138上野長宮線を北上して、主要地方道さいたま春日部線と合流した後に西側へ進行。途中で北上し、東武アーバンパークラインの線路手前を終点とする見込み。
 管渠についてはφ3m、延長約1250m、貯留量約9000m3の規模を予定している。
 どちらも工区分けなどは想定しておらず、一括の工事として発注する見込み。現在は実施設計までを終えて、発注に向けた詳細設計を策定している段階だ。
 本年度内の工事契約締結が大前提だが、2件ともWTO案件に当たるため発注から契約まで時間を要することになる。年度後半の議会への契約議案提出を目指すため、夏ごろをめどに発注する可能性が高い。
 6カ年継続費を組んだ新川雨水8号幹線整備事業では本年度に2000万円、2027〜30年度までそれぞれ20億円、31年度に8億2800万円を充てる。東岩槻第3雨水幹線の内訳は▽26年度=2000万円▽27年度=13億8000万円▽28年度=30億円▽29年度=6億円――となる。
 どちらも昨年度に実施した公共事業評価審議会において、事業の費用対効果などを報告。承認を経て本年度当初予算に費用を組んだ格好だ。
 当時の審議会では、新川8号雨水幹線が整備されれば浸水面積が現在の21万500㎥から13万8600㎥に軽減できる見通しを報告した。東岩槻第3雨水幹線の浸水面積については、5万900㎥(対策前)が2万200㎥(対策後)となる見通しを示している。

提供:埼玉建設新聞