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鹿児島建設新聞
2026/06/06

【鹿児島】新世代日本初スマートG / 曽於市が開発

 曽於市は、現場の判断をリアルタイムで共有できる新世代、日本初の遠隔臨場システムを開発した。ブラウザ方式のスマートグラスを活用し、インフラDXの構築を目指す。また、「ふるさと納税」によるクラウドファンディングで開発費用を回収。公共工事をはじめ、多様な応用と全国展開を視野に事業を進める。
 システムは、全国的な技術者不足や熟練者の退職、災害時対応力の維持等の共通課題を背景に開発。同市水道課の大峯直樹技術管理者が、上下水道分野の技術継承と遠隔支援に向けた問題意識から、熊本大学大学院で教育工学の研究と並行してプロジェクトを推進した。
 大峯管理者によると、「単なる遠隔支援ではなく、熟練者の判断や知識を継承可能な仕組みとして、発展させることが目標」と話す。主に現場の確認として公共工事で採用が進む「遠隔臨場」に対し、確認と同時に必要作業を実施できる技術が従来手法と大きく異なる点と言えるだろう。
■今年5月に実装契約
 プロジェクトは、同市と大阪公立大学客員准教授の大子修氏が代表を務める民間企業「USEYA」社と共同開発。大峯管理者が、JDX(日本デジタルトランスフォーメーション推進協議会)アンバサダーとして同社技術の活用を提案、2025年6月から国内向け開発に着手し2
6年5月に実装契約を結んだ。
 システムは「Type Soo Mine」と命名。遠隔の技術者との情報共有に加え、指示内容や資料がグラスに直接標示されるため両手で作業が可能。さらに、現場の判断や経験と併せ業務等を類型化、記録とAIの編集で教材としての活用も可能にした。
 同市では、開発費用の回収やシステムの普及を図ろうと、「ふるさと納税」を活用したクラウドファンディングも実施。1000万円の目標額を掲げ、曽於市から始まる日本初に挑戦する。
 【記者の眼】
 USEYAの海外向け技術は警備関係かと思いきや、精密な伝統技術を引き継ぐための開発という。以外にも似た動機で国内向けに還元されそう。
 インフラDXの開発は国土交通省と通信・IT各社の技術革新で急速に加速。大峯アンバサダーの挑戦は、全国の開発競争の舞台に躍り出たといっていい。今後さらに、建築・土木、専門工事業等での導入や活用に期待が高まりそうだ。
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