京都府は、京丹後市丹後町徳光地区の農業用ため池の徳良大池・徳良三津池について、堤体などの防災減災対策を計画。令和8年度に測量調査設計を進め、徳良大池は9年度に仮設工、10年度から堤体工などに着手する。
徳良大池・徳良三津池は、築造後相当年が経過しており、堤体の断面及び余裕高の不足、洪水吐の能力不足、取水施設の機能喪失など、老朽化が著しく、豪雨時には破堤の危険がある。
また両池は、徳光地区ほ場整備計画の水源として利用する予定のため、徳光地区の用水計画との整合が図られた改修を行うことで、豪雨時の浸水被害等の軽減を図るとともに、徳光地区に係る電気料金等の用水管理費の節減を図る。
両池は、府の防災重点農業用ため池に係る防災工事等推進計画の後期計画(令和8年度〜12年度)において、地元調整が完了する見込みのあるため池の一つとして、防災工事を実施するため池に位置付けられている。
徳良大池(京丹後市丹後町徳光)は堤高7・2m、堤長54・6m、コンクリート三面張(越流堰式)幅3・25m×高さ1・2m、斜樋0・075m、底樋HP0・30m、総貯水量2万3000m3。徳良三津池(京丹後市丹後町徳光)は堤高3・3m、堤長45・5m、コンクリート三面張(越流堰式)幅4・15m×高さ0・55m、斜樋0・10m、底樋HP0・30m、総貯水量1万5000m3。
徳良大池の改修補強工法は、取水施設工として老朽化した斜樋、底樋等の付替工事及び下流徳光地区の用水管路の設置。斜樋・スライドバルブφ600×1孔[用水管]、φ250×1孔[放流孔]、底樋・開削工法により、ヒューム管φ800(鉄筋コンクリート全巻立)。洪水吐工として堤体の改修に伴って復旧が必要となる機能(断面)不足及び老朽化した洪水吐の付替工事。越流堰式三面張コンクリ−ト水路、越流幅7・3m。堤体または基礎からの漏水状況について法尻からの漏水があり、傾斜遮水ゾーン型工法による止水対策を講じる。堤体工として@傾斜遮水ゾーン型(前刃金)工法による全面改修(堤体からの漏水を防止するための遮水性材料による盛土)A前法補強工(断面変形や老朽化による堤体の決壊防止のための補強(拡幅等の盛土工事)及び余裕高確保)B前法護岸工(前法面侵食防止のためのコンクリート張ブロックによる法面保護工事)。傾斜遮水ゾーン型工法による補強、余裕高の確保及び法面保護工を行う。また工事に際して必要となる工事用資機材搬入出及び重機施工のための池中工事用道路を設置する。
徳良三津池の改修補強工法は、取水施設工として老朽化した斜樋、底樋(下流徳良大池との連通管)等の付替工事。斜樋・スライドバルブφ400×1孔[連通管]、φ200×1孔[放流孔]、底樋・開削工法によりヒューム管φ800(鉄筋コンクリート全巻立)。洪水吐工として堤体の改修に伴って復旧が必要となる機能(断面)不足及び老朽化した洪水吐の付替工事。越流堰式三面張コンクリ−ト水路、越流幅9・0m。堤体または基礎からの漏水状況について法尻からの漏水はないが、均一型工法による堤体の補強を行う。堤体工として@前法補強工(断面変形や老朽化による堤体の決壊防止のための均一型工法による補強(拡幅等の盛土工事)及び余裕高確保)A前法護岸工(前法面侵食防止のためのコンクリート張ブロックによる法面保護工事)。均一型工法による補強、余裕高の確保及び法面保護工を行う。
環境配慮項目として、堤体上を改変する際に「表土の剥ぎ取り→保管→覆土」を実施。施工時に他地区から土砂を持ち込む場合は繁殖力の強い外来植物が含まれていないか確認する。徳良大池の北西側(堤体の対岸)に広がる浅場環境の改変を最小限にとどめる。
京都府丹後広域振興局は、農村地域防災減災事業として令和8年度に工事着手し、15年度に工事完了を予定。
工程表によると、8年度の測量調査設計を経て、徳良大池については9年度に仮設工、10年度から堤体工、取水設備改修、11年度に洪水吐改修、12年度に堤体工の法面保護工を予定。徳良三津池については12年度に仮設工、13年度から堤体工、取水設備改修、14年度に洪水吐改修、15年度に堤体工の法面保護工を予定。
総事業費は5億9850万円を見込む。工事費計は徳良大池が2億6370万円(▽堤体8307万円▽洪水吐4804万円▽取水施設6449万円▽仮設工6810万円)、徳良三津池が2億6857万円(▽堤体9125万円▽洪水吐2729万円▽取水施設5168万円▽仮設工9835万円)で合計5億3227万円。
このほか測量及び試験費3773万円(徳良大池1837万円、徳良三津池1936万円)、事務費2850万円。