名古屋港管理組合は、名古屋港水族館の改修について、計画の見直しに向けた検討会議を立ち上げる考えだ。6月9日に開いた組合議会6月定例会の中で、名古屋市の広沢一郎市長が明らかにした。検討会は愛知県と名古屋市、名古屋港管理組合の3者で構成。事業費の高騰などを理由に基本計画の策定を取りやめた経緯から、民間活力の導入も視野に入れたリニューアル案を検討する。
同水族館の改修を巡っては、同管理組合が2025年11月に基本計画の素案を公表。日本最大級の展示空間を持つ極地ペンギン飼育展示施設の新設とともに、シャチなどのプール・水中観覧席や南館2階「日本の海エリア」のリニューアル、トイレや授乳室の再配置などを盛り込んでいた。しかしながら、改修に係る費用が約200億円と試算されたことなどから、計画の策定を断念。素案の見直しを進めている。
事業者の選定方法も再度検討する方針。当初の計画では▽水族館という独自性の高い施設・設備▽技術的難易度の高さ▽飼育動物への配慮▽工事期間の短縮―といった理由から、ECI(技術提案・交渉)方式が採用されていた。
今後は、事業費を名古屋港管理組合が負担するか、県・市・組合が3者で負担するかなども検討する見込み。また、組合では財源の確保を目指し、水族館の料金改定などについても検討していくようだ。
名古屋港水族館は、南館(鉄骨鉄筋コンクリート造3階建て延べ約2万0100平方b)と北館(同4階建て延べ約2万1700平方b)の2棟で構成。総水量は国内最大の約2万7000dで、同じく国内最大のメインプール(長さ60b、幅30b、最大水深12b)を備える。開館から30年以上が経過し、水槽や装置といった各部の老朽化が指摘されている。
また、名古屋港管理組合議会は9日の定例会で「名古屋港ポートアイランド特別委員会」を設立。飛島ふ頭の南側に浮かぶポートアイランド地区を対象に、活用に向けて議論していく。組合が策定した長期構想では、次世代エネルギーの拠点や高規格・高機能な物流ハブの形成を目指す方針を掲げていた。
提供:建通新聞社