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福島建設工業新聞社
2026/06/12

【福島】スターハウス保存活用設計、仲建築設計スタジオに/県土木部

 県土木部が行っていた県営野田町団地保存活用設計業務に係るプロポーザル競技は、仲建築設計スタジオ(東京都)が最優秀に選ばれた。スターハウス初期標準設計で現存3棟のうちの2棟が同団地であり、希少性のある同県営住宅を保存活用するため、在り方の提案を募集していた。最優秀となった同社の案は、2棟とランドスケープを一体的な空間構成とし、さまざまな機能を持たせた新たな住環境としたもの。持続可能な住環境運営の観点からも高評価を得た。住宅以外の機能を導入することで、地域課題の解決に結びつける県営住宅の活用・運営の事例は今回が初。住宅団地再生のモデルケースとして期待が高まる。
 同団地は、いわゆる「スターハウス」の中でも初期の標準設計54C−2型で構成する。全国でも稀有であり、登録有形文化財への登録も予定している。1959年築で老朽化などから2000年には新規居住者募集を停止し、用途廃止の方針だったが、UR赤羽台団地の登録有形文化財登録などから保存の機運が高まり、23年に事業手法が「用途廃止」から「当面維持管理」、25年には「改善」と変更され、保存活用されることになった。
 この保存活用に当たり、住まいだけでなく新たな機能を加えた再生モデルとするため、昨年12月から1月にかけて全国を対象に改修設計案を募り、36者が応募した。このうち5者を対象に3月にヒアリングを行い、最優秀に1級建築士事務所仲建築設計スタジオ、次点にツキノワ+マルノアーキテクツ設計共同体を選定した。10日に仲建築設計スタジオと契約を締結した。このほかのヒアリング参加者は藤原酒谷設計事務所・アラウンドアーキテクチャー・EQSD設計共同体、高濱小松ビルススタジオ設計共同体、ナノメートルアーキテクチャー1級建築士事務所。
 審査はスターハウスに造詣の深い松村秀一神戸芸術工科大学長、大月敏雄東京大学大学院教授、木下庸子工学院大学名誉教授、海老澤模奈人東京工芸大学教授、宮沢洋ブンガネット代表取締役、村上金彦県建築住宅課長で構成する委員会が当たった(役職はすべて当時)。
 施設はRC造4階建て延べ1021.68u×2棟。福島市野田町4丁目6の1。工事費(建築、電気設備、機械設備、外構)約4億円。26年度に改修設計等、27〜28年度に改修工事を行う。
(提供:福島建設工業新聞社)