トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北陸工業新聞社
2026/06/16

【富山】スライド条項の運用など議論/北陸整備局と県建設業協会/意見交換会開く

 北陸地方整備局と富山県建設業協会との意見交換会(前期)が12日、富山市の富山県民会館で開かれ、中東情勢の影響に伴う、スライド条項の運用ルールなどに関して議論を交わした。
 この日は北陸地方整備局から高松諭局長、加藤智博企画部長、米原賢営繕部長ら12人、建設業協会から大橋聡司会長、高尾道明・上田信和・開章夫の各副会長、常任理事ら14人が出席した。
 冒頭、あいさつした高松局長は、「今年度予算の早期執行に努め、防災・減災、国土強靱化対策もしっかり進める。中東情勢の影響により、原材料費が急激に上がっている。現状をしっかりつかみ、本省に伝え、経済産業省などと一体となり対応していきたい」と述べた上で、「地域の守り手である建設業の処遇を改善し、将来にわたり担い手を確保する必要がある。生産性向上の取り組みが大事であり、地方の社会資本整備に関わる全体で取り組んで頂きたい」と語った。
 大橋会長は「地域建設業は、社会に必要不可欠なエッセンシャルワークな産業で、安全・安心を守る地域の守り手としてその役割はますます重要。この使命を果たすには、安定的な公共事業の確保が何よりも重要」と話すとともに、「昨年度の建設業の倒産件数は過去10年で最も多く、北陸地域は全国9ブロックで最悪。中東情勢の悪化に伴う様々な物価高騰の影響があり、中小・零細の建設業が極めて困難な状況でも何とか生き残れるよう、地方自治体や民間企業にご指導をいただきたい」と訴えた。また、「もう一つの倒産理由である人材不足の解消には、建設業が必要不可欠で崇高な使命を持った職業であると同時に、憧れる職業となる必要がある。新4Kを実装して初めて担い手が確保できる。まずは国交省の事業で牽引していただき、地方公共団体や民間の発注工事に広く浸透することが大事」と述べた。
 意見交換では、協会側がスライド条項の運用ルールに関し、適用対象は残工期が2カ月以上ある工事と記載されている現状に質問。局側は「記載はあるが、中東情勢の関係もあり、2カ月にこだわらず柔軟に対応している。既に実態としてそういう運用を行っている」と説明。さらに、1%の足切りについて協会側が改善するよう求め、局側は「中建審で決まるもので、全国的なルール。ご意見があったことは本省にも伝えたい」と理解を求めた。
 作業休止時間が増えた6工種で、積算基準の歩掛が改定されたことに関し協会側が、酷暑などの影響もあり、すべての工種に適用されることはないのかと質問。局は「実態調査に基づき、現状でかい離が確認された工種のみ改定している」と回答した。
 協会側がサマータイム導入で工期を延期した場合、経費を設計変更で計上する現状に説明を求めたのに対し、局側は「内容に応じて対応しており、各監督員に相談してほしい」と応じた。
 また、民間の建築工事では、契約後に変更があっても中々変更が認めてもらえず、協会が民間への指導を求めた点で同局は、「民間の発注者も入る商工会議所連合会の集まりなど、色んな場所で建政部が建設業法の趣旨などを説明し、変更への協力をお願いしている」と説明した。
 協会側から建築士法の一部改正で、学生でも建築士試験の受験資格が得られるようになったが、担い手を増やすためには、土木でもそういう精神を取り入れるべきといった意見もあった。

hokuriku