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滋賀産業新聞
2026/06/17

【滋賀】滋賀県 県庁舎等あり方懇話会を開催

 滋賀県庁舎等のあり方について議論するため県が設置した懇話会の第4回会合が15日に開かれ、県からは、本館の保存活用や県庁舎が目指す方向性、庁舎位置の検証などを示した。本館は全館保存で歴史的価値を継承。建替えや改修を検討する庁舎規模は延約5万5000平方b〜約6万6000平方bを想定し、現地での整備に優位性が高いと比較評価された。現敷地で県庁舎の再整備を行う場合、本館の利活用も含めて段階的に整備を行うこととなり、順調に事業が進んでも、今後10〜15年くらい期間がかかることが予想される、としている。
 本館の保存活用の方向性(報告)では、基本的な考え方として、本館(RC造地下1階地上4階建、延1万6472・3平方b)は全館保存とし、庁舎として継続利用することを前提に利活用を検討。県民が利用できる施設を本館へ集約し、中庭の室内化を検討する。
 各階の利活用(案)をみると▽1階=県民利用施設(1階〔一部2階〕に集約する)/中庭の室内化(イベントをはじめ多様な使い方ができる広がりのあるスペースを生み出す)▽2階=現状と同様に議会フロアとする/議会ロビーを増築する/一部県民ホール上部に県民利用施設(ワークラウンジ等)を検討する▽3階=現在と同様に主として執務室として継続使用する/議場のレイアウト再整備を行う(調整室の移動)/議会ロビーを増築し、議場への入退室を脇からではなくロビーからとする▽4階=正面部分(迎賓ゾーン・会議ゾーンとして整備)/議会部分(傍聴ロビーの増築、車イス席の増設、親子席の新設)/他の部分(執務室として継続使用)▽屋上階=新設エレベーターを屋上階に着床させ、屋上テラスと「正庁」(明治庁舎の復原)を県民に開放する▽地階=会議室や倉庫としてリニューアルすることを検討―。
 整備の概略イメージによると▽正面側=本館前は歴史性を重視した格調高いオープンスペースを整備/災害時の緊急車両駐車場等としての活用を想定▽南西側=大津駅側からの動線や人通りを考えた空間を整備/議会ロビーの増築や新館・新新館跡地については県庁の新しい顔となる空間として整備▽中庭の室内化=中庭を室内化し、本館の中心となるシンボル空間を創出/広がりのある空間を活用して様々な活動が可能なパブリックスペースを整備/「ロの字型平面」の中央部分を動線のハブとする―。
 県庁舎が目指す方向性(基本的考え方・機能・規模等)では、現状の課題を解決するだけではなく、将来の変化を見据えた「次世代の県庁舎」を想定。「庁舎機能」は、現代の建築として「求められる性能」を満足しつつ「県民が期待する庁舎像」に沿って整備する。庁舎規模は職員1人当りの面積の目安(屋内駐車場を除く)から2040年、2050年の職員数を推計して算定。延べ面積は約5万5000平方b〜約6万6000平方bを想定する。
 県庁舎の位置の検証(報告)では、庁舎位置適正エリア結果の考察から、現庁舎敷地周辺の優位性が高いものと評価された。「庁舎位置検討事項」に関して、県庁舎を「現地での整備を行う場合」と、「非現地での整備を行う場合」とで、定性的に比較評価を行った結果としても、総合的に「現地での整備」に優位性が高いものと評価された。
 県庁舎等(大津市京町)は1939年(昭和14年)の本館竣工後、狭あい化等により増築が重ねられた。本館は築87年となり建物・設備は経年劣化が進んでいる。その他の庁舎も今後10〜20年の間に建替えや大規模改修の時期を迎えることから、今後の県庁舎を取り巻く状況を踏まえ、一体的な検討を行うため、県では昨年度に「滋賀県庁舎等のあり方検討懇話会(中嶋節子座長〔京都大学大学院人間・環境学研究科教授〕)」を設置。学識経験者や県民等の意見を聴取し議論を進めている。懇話会は残り2回の開催を予定。県庁舎の目指すべき姿を協議し、方向性や整備手法・配置検討、将来に向けた課題・ロードマップの最終報告を今年度内に提示する。
 なお、滋賀県庁舎等のあり方検討に係る基礎調査業務は、山下設計―三菱UFJリサーチ&コンサルティングJVが担当。

提供:滋賀産業新聞